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2021.10.01

10月。うまいんだなっ、コレが♪

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 一年を通じて、いっちゃん季語的な展開に困るのが10月ですわ…昔なら体育祭・文化祭とかあった筈なんですが、今は受験の関係とかでかならずしも10月ではないらしいし、新たに台頭したハロウィンもクリスマスのようには日本のイベントとしてピンと来ないツラい所───

 ぶっちゃけ、ナンカナイカ、ナンカナイカと足掻いて足掻いて苦し紛れに見つけたのが『オクトーバー・フェスト』というワケです。

 さて考察の初期値としては

◎ドイツの風習なので魔女……ビールの魔女はどうか?→◎ビールの魔女…ビール好きの魔女?ビール醸造を司る魔女?→飲んべえだけど肥るのを気にする?水分の摂りすぎでトイレが近い???
 ───などと、ああやこうやと考えてるウチに絵ヅラだけはなんとなく浮かんできます。少なくとも本場ドイツ・オクトーバーフェストのチロル風なドレスを着せたい。ハロウィンはピンと来んけど、全体のイメージカラーにオレンジとグリーン、てのは悪くない。

 実は《10月の看板娘としてオクトーバーフェストのウエイトレス》は2010年に一度挑戦してる▼のです……が、その頃は思いつきとなりゆきと勢いだけの無計算無計画で描いてたので、見るも無残なワケの分からんものにしかならず。言わば今回がリベンジ、再挑戦となるのです。
 走ってる様子を描いたつもりがそうは見えず、そんな中でもノンアルコール飲料で水分補給してるけど、意味不明ですわね。

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 とにかく前回の反省点も含めて考えを煮詰めていきます。
 ◎ビールをあおってる絵ヅラは捨てがたい。やはりジョッキを傾けてこそ絵になる ◎前回は一所懸命働いてる図やったけど、飲んでるからには休憩→そこはサボってるからこそ面白味が出る ◎別に魔女である必要はない ◎本人はのんびりサボってるが、ならばどこかに対称的に忙しく立ち働いている雰囲気は欲しい───などなど考えが及ぶに至って───
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 最初のラフ案がこれ。▲名物プレッツェルを片手にジョッキを傾けながらも娘はサボりがバレないか気が気でありません。俯瞰構図にして、幔幕(実際はどうやらたいていが巨大なテントですね)の向こうに忙しく立ち働く仲間のシルエットを観せる事で手前の主人公との対比を図ろうと考えました。
 最初はベンチに座ってましたが、一案目の途中で「ビア樽の方が面白い」と気付いてそのように。この時点では彼女の左の樽は二段に積まれています。

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 二案目。横を向いて飲んでいては肝心の表情が見えにくいので顔をカメラ(コチラ)へ近い角度に、さらにジョッキをあおってる様子を強調するなら…ということでもっとカメラを真上に近い位置へ移動して、本番の作画に移りました。さらに《ビールのおかわり》をドンと傍らに置く事で彼女の《本気サボり度》が上がると思いつきました。
 この時点では左端に折りたたんだ台車も描く予定でしたが、画面内の情報が多くて邪魔にしか見えないと判断して本番では省略。

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(;´д`;)じつは画面の遥か外にある消失点での遠近整合性を取るのがめっちゃ苦手。また幾何学的なものも超苦手。なので樽はillustratorで作画。といっても描いたひとつの正円から実写画像を手本に中央のひとつを完成させた後、左右の遠近的ズレを勘のみで調整・再現しています。
 こういうのがフリーハンドでシャシャシャっと描けるのがアニメーターさんたちの凄いところですなあ。いわゆる《空間認識力》ってヤツです。頭の中に3Dで何もかもが正確に構築できてしまう人って居るんですよね。
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 人物と背景を分けて描くのはもうデフォルト。こうすることで微妙な位置調整を可能にすると同時に、高解像度での作画時のメモリ圧迫を少しでも緩和させています。これも先の《空間認識力》を持たないイパーン人の私に残された哀しい技法の道です。

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 人物と樽のざっくり塗りののち、地面の作画。ラフ時は石畳を想定していましたが、むしろ芝というか雑草状態の荒れ地にした方が無機で幾何学的な樽の形状や背景となる幔幕と対称的なランダム感と有機的印象が演出できると考えました。
 描き始めた当初は樽を引きずった痕なども想定してたんですが、転がしてその場で立てるらしいので草が潰れる程度が関の山ですし、雑草なんて一日で立ち上がるのでやめました。
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 雑草が細かく描き込まれ▲土が剥き出しのハゲチョロケな部分とのコントラストを演出。

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 後に予定通り幔幕というか、テントを垂らしました。フリーで色分け線を描く事でタヨンタヨンとしたテント記事のたるみを演出。
塗り方も雑にする事で擦り切れ具合やら汚れた雰囲気も出せたかと。

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樽の描き込み。タガと蓋。

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 本体。とにかく使い古しで木材としてもガビガビにささくれ立ってるようなイメージで筆を重ねてます。
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 姑息な芸として樽に手描きの番号を振って、ホコリをかぶったように汚していきます♪実に楽しくて姑息です♪
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樽らしくなったので、ビールにとりかかります。
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泡、入りましたっっっっ♪
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取っ手が付きました♪透明度が増して、ジョッキもガラスらしくなりました。
ああ、なんで食べ物や酒を描くのはこんなに楽しいのか。
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 さて、いよいよ10月娘の本気塗り込み開始♪
───と言っても、こちらはいつもの通りのプロセス。そしてやはりプレッツェルからガシガシと。

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 背景にあわただしく働く、彼女の同僚のシルエット。これだけはズボラして、このブログの最初に載せた2010年10月の看板娘を使ってます。さらに全体を観ながら、芝生のコントラストをうんと下げ、逆に幔幕はうんと上げて、その向こうに陽射しがある様子を強調しました。

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 それでも、目を細めて観てみれば主役の娘の浮き上がり方が足りないと判断したので、さらに部分・部分でコントラストを調整。
▼トリミングして ヾ(≧▽≦)ノ 完成です♪

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 ヽ(´∀`*)ノ ほな、また。


 

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