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2021.06.01

風が欲しい。夜明けが欲しい。生命の隙間に輝くモノは───

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 ♪あの日ぃ見た、コバぁルトのぅ空〜♪…ではなく、目指すはフェルメールの光、ロックウェルの“止め”の技。

 _ノ乙( 。ン、)_ 今回はとにかくてこずりました……

 

 もう例年の事なので、6月の看板娘のテーマは《梅雨》なのはキマリです。しかし、どうしても何か私らしいヒネリが欲しいという我執に囚われ、また技法的にはマテリアル表現にこだわりすぎました。
 元々は《水たまりを飛び越えようとしたら空気抵抗で》

 水として「雨」「濡れシャツ」「水たまり」「しずく」
 光として「虹」「照り返し」「反射」「陰影」
 そして「風」と「空気」。
 いずれも私が大好きなのと同時に、永久に自分のモノにできないモチーフ。そして私にはあまりにも高難度で、おいそれとは描けないテクニカルな表現ばかり。でもそこに挑むからわずかでも上達するのだと信じて。
 しかし。_:(´ཀ`」 ∠):_ チト欲張りすぎました。でも勉強になったと思う。とにかく今月の娘は格好が付くまで、ごっつ時間が懸かりました。

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 この構図になるまで、青線下絵や2B線の段階でまったく異なる構図の絵を三点、ボツにしました。いっときは「うん、これでイケるな!」と思っても、少し時間を置くと「いや、ナンカチガウ…」って疑念が浮かんできて、事実、そういう感覚は錯覚ではなく、それで色を付けて仕上げても納得できない事がその時点で見えてしまうのです。
 今回は《水たまりを飛び越えたら勢いで折りたたみ傘がお猪口に》ってシチュエーションだけが浮かんだものの、最初の熱が冷めると自分の中で「…それ、意味わからんやろ」って声がして。

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 そうなるともぉ分裂した人格が葛藤を始めるわけです。
 ナントカ前へ進めたいとアセる自分は「これでエエやないか」と妥協を提案し、常に辛辣で醒めた目でオノレを評価する別人格はそれを鼻でせせら嗤うわけです。それでも描いてみないと次へ進めない。ところが描いても描いても違和感しかなくて。

 ようやくこのポーズが描けた次には、ヘアスタイルが二転三転してます。何も考えずに筆を動かしたら天然パーマになって、それはそれで可愛いなと思ったけど、土砂降りの中でフワフワヘアはないか、とぺたんこヘアに描き替えて。

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 で、「濡れシャツ」を実現するために土砂降りと水撥ねを描き込んでみたけど、それでは「光」がないために陰気臭い絵にしかならなくて。
 そうこうしてるウチに、4年ぶり、人生五度目の虹、それも人生最大の虹を自宅の窓から見てしまいましてね。

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 そうか。───気付きました。傘をお猪口にする強い風は土砂降りでなくても吹く。なにも描くタイミングは土砂降りの最中である必要はない。去年描いたように、明るい陽が射してきてもまだ大粒の雨が降り続く事もある───そしてそういう時には見事なまでの虹が出る、って事に気づかせてくれたのです。
 結果、盛った盛った。
 光と影……土砂降りなのに陽の光。そしたらもうひとつ気付いたのが、ストレートヘアより天パの方が、濡れ髪の動きに色気が出せると。という事で最初の髪に戻して描き込み直し。

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 でもまだ物足りない。やはりここは実相寺スタイルを取り入れる。せっかくの前景なので、「光」の側としての挿し色が欲しくなって、結果アジサイ、でもゴージャスなハイドランジアではなく、隙間の多い山紫陽花を採用。今回もちゃんと花も葉もひとつひとつ描いてからボカシをかけて配置してます。

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 温暖化のせいで5月半ばに梅雨入り、そしてもうすぐ梅雨は明け、例年にも増して厳しい夏が来るのだそうです。
 ただでさえマスクで息苦しいというのに───どうか皆さん、ご健勝で無事に激夏・酷暑を乗り切れますよう。

 ヽ(´∀`*)ノ ほな、また。


 

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