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2020.09.01

例年は黄昏のトパアズ色、今年の九月娘は紅に染めました。

 毎年、九月の絵のネタには難儀するのです。迷って迷って結局、黄昏刻のまっ黄っ黄な絵になるのですが。2009_cover_up

 でも、今年こそは変えてみたくなりまして…まあ黄昏刻(たそがれどき)には違いないんですがね♪


 大阪ではどう辛抱しようとも九月の終わりまで真夏のまんまでクッソ暑いし、コヨミを観て無理矢理気分だけでも納得させようにも、秋ですらない。“残暑”と呼ぼうとも、体温を越える暑さは八月と何の違いもない、あいかわらずな温暖化まっしぐらの焦熱地獄の世界。…でも、真夏のようなはしゃぎっぷりで水や風を扱った絵にするのは何か“季が違っている”と感じるのは日本人のサガでしょうか。

 そういう意味でも、晩夏の海辺ってのが条件をうまく満たしてくれて便利なのです。真夏アイテムの水や肌露出、ギラギラな太陽を出し放題にしても不自然でない。でも黄昏れてると“夏の終わり”感も出しやすいって事で。

1409cover1000
 これは6年前、2014年9月の看板娘▲。とにかく数え上げたらそれだけで延々と語れるほどに様々に不満のある絵です。眼に入る度に、やりなおしたいなと思てた事を思い出したので、6年経ってやっと再挑戦したのが今回の看板娘です。
 まず最初に意識したのが《色》。私はつい見た目の印象に流されてしまう為に「黄金色の黄昏」の色合いにずっと引きづられてしまう傾向があるのですが、世界のさまざまな“黄昏時の浜辺”の画像を物色しているうちに、「バラ色のトワイライト写真」に魅入られました。

 ………そうか、お陽さんが沈む直前ってこんな色もあったよなあ。忘れてた。夕陽も長い間観てないし。

 “アルプスの少女ハイジ”の第二話だかで、アルプスの山へ浴びせられた夕陽のバラ色の光に感動したハイジが「───ペーター!バラよ!バラの花だわ!!」と叫ぶ場面があったけど、たしかに涙が噴き出しそうに美しい夕暮れの光は所謂トワイライトよりも、“バラ色の夕焼け”の事が多いよなあ…と思い至りました。今更ですけど。

2020082364925
 てことで色イメージも決まり、脳内では前回2014年には出せてなかった「晩夏のアンニュイ空気感、うちよせる土用波はキツいけど、それすらも子守唄のようなダルさ」が描けたら…って構図も見つかった。

 ………けど、Twitterでもボヤキましたが、ほんまポーズ人形って、欲しいポーズほど可動範囲を越えててできんのですなあ。結局、腰椎を外して初めて“膝に頬杖を突いた体育座り”を実現できた次第。それでも頭を膝にのせかけてる感じにはなりませんで、何度も何度も下描きを繰り返して、まだ“のっかってる感”が足りないまま、妙に可愛く描けてしまったのを諦める事ができずに筆を進めてしまいました。

2009_cover_middle


 また妥協してしまった…(*´д`*)

 ただ、今回の娘絵のポーズ、狙い目はなんちうても“女性のうなじから尻にかけての曲線”に尽きるのです。ウェットスーツこそ着てますが、ぶっちゃけシルエットはヌードのそれ。肩甲骨と背骨の線と骨盤のシルエットを如何に美しく表現できるか、が主眼でした。

 一年前、まして数年前の自分に比べれば多少なりともマシになったと見えれば嬉しいかぎりです。
2009_cover
 ───て、ことで完成絵。サーフボードって、もっと派手で美しい絵が描かれたアイテムだと思ってきたんですが、意外にシンプルで地味なのが多いのに驚きました。なのであえて自分がやるなら…と和柄をデザインとして落とし込みました。
 なんども波に乗ってちょっと休憩してる彼女の足もとへ打ち寄せる波、ムッとした湿気とクソ暑っっっつい中にも夕暮れの風のジトッとした磯臭い空気感がソヨとでも伝われば今回はヨシとしたい所です。

ヽ(´∀`*)ノ ほな、また。


 

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