こんなでも ときと親しむ 五月かな♪
うめく理由は解ってるのです。まず、ネタ探しから……ってのがいつもの流れ。看板娘絵は、月々の季節感を感じさせつつ、できればグッと来る絵にしたい…などという我執に囚われてばかりだからなのです。何日も何日もヒントを探してもどーしても思いつかないんで、いっそ昔に描いた絵の反省をしつつ、リベンジ&リメイクに逃げようと考えが至りまして…

これは当時は気に入ってた、2007年5月の看板娘絵▲。もちろん当時持ちうる自分のテクを盛り込みまくった筈ですが、絵って奴ぁ結局は手先の技術ではないんですなあ。“その絵”の何が足りないかに気付ける観察力なのだと、最近やっとこさっとこ気付いた次第。
その“足りない《なにか》”が何なのかを探し、どうすればそれが絵として表現できるか?を探すのが、絵の完成度を上げてゆく為のスキルなのだと。
───とはいえ、それに気付いたからって描けるかといえば、そうは問屋が卸さない。なぜなら紙にペンをぶつける前に、まずは脳内でビジュアルを組み立てられるかどうか、が問われるから。
描きたかったテーマは、陽射しとそよ風と草いきれ。やはり五月はこれしかないですわなあ…
描きたかったテーマは、陽射しとそよ風と草いきれ。やはり五月はこれしかないですわなあ…
▲は七描八消しながらの“習作その1”と“その2”。…ちうてもそれぞれ、あーでもない、こーでもない…と、描いては消し、描いては消ししてるので実際は習作1〜10なのかも。そして、ようやく納得できそうなカメラアングルを見つけたので“習作その3”▼へ。
本(雑誌?)を読んでると聞き覚えのない小鳥の声。そのヌシを確かめようと薄目でも眩しい初夏の木もれ日を透かして探してみたけど見つからない。あきらめきれずに眺め続けていたら、知り合いの誰か(カメラ)が「何してるんですか?」と訊ねてきた───
───今度は彼女とカメラとの関係性とか、まだ何にもないままなりに背景が脳内に浮かんできました。これはイケるかな、と思えたのでざっくり描きから本気パース線とかひきつつ、今度はディテールなどを検討しつつ、まだ見ぬ完成形の彼女と会話を始めます。

光に溢れる光景にしたいので、実線は最も細い0.2mmシャーペン《orenz(オレンズ)》で線画にしました。さあ、ここから楽しいぬり絵のお時間…ですが、今回は塗りのプロセスはすっとばし。というより一所懸命に樹々や下草の描き込みに熱中してて、途中経過のスクショを撮るのを忘れていたのです。
───てことで、いきなりの完成です。▲は完成形───なのですが、このカタチになる前に、あとひとつずつ、初めての挑戦と迷いがありました。挑戦と言ってもたいしたもんではないんですが…ひとつは
そばかす。実は初めてなのですが、濃いめの金髪、緑の瞳の彼女にはなんとなく似合う気がしたのです。正解やったと思てます。
そしてもうひとつは───
そしてもうひとつは───
───てことで、あふれる初夏の光があなたにも届きましたでしょうか。
《おまけ》……こだわったけど細かすぎて気付いて貰えそうにないサングラスと雑誌も観てください
ヽ(´∀`*)ノ ほな、また。
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