美しい季節が来ます。霜月。暖冬ですけど(たぶん)。
下手なりに私にもこだわりがありまして。それは眼。瞳。ですがこの二年ばかり、どうしても私が描く娘たちは、こちらがこう描きたい…と狙うものは見てくれませんでした。
眼(まなこ)は心の窓───それは写実的な肖像画でも漫画タッチの絵でも、へのへのもへじでも同じだと思うのです。
スヌーピーでお馴染みPEANUTSの面々の瞳なんか、いわばインクの短いスジに過ぎないのに、喜怒哀楽はもちろん、ちゃんと視線の先が伝わるし、感情表現の豊かさはいわずもがなです。
だけど、今回の彼女はひっさびさに私が“撮りたい”と思ったココロの構図に近い雰囲気に描けたように思います…
2001年10月、全く同じシチュエーションで描いております。それが▼これ…
その時、この娘に添えた“言い訳文”は…
NHK-BSで、外国を女優さんがSLで旅する番組があって、その時に夕陽を浴びながら列車の窓から外を観る光景がすごく美しくてチャレンジしたんですが…
甘くありませんでしたねー。でもすごく好きなシチュなので、機会があればまた挑戦したいです。
( * * ;) あれから15年。上達したんやろか…今はしたつもりですが、今回あえてこの旧作を見んようにして、その感銘を受けた同じ番組だけは録画したお皿を探してもう一度…いや、何度も何度も見直しました。
なんであの時の感動がこの絵に描き込めなかったのか、何が足りなかったのか、何を勘違いしていたのか。
もう一度じっくり番組に映し出される美しい景色を見直しながらゼロベースで描いたんですが。
トリミング次第で絵の印象はガラリと変わりますが、思い出したことがあります。15年前、脳裏に描いたシチュエーションが何だったのか。…いや、ちょっと違うな。思いだしたというよりも、たぶん、当時と同じ感動を得たのだと思います。
ただ、番組から得た印象を、どう自分の描く女の子に転写…というか、どう表現すれば得た印象を伝える事ができるのか、という『本質』へのアプローチをしてなかった事が当時描き終えた後の、絵に対する違和感やったのではないか、て事に気づいたんですよね。
旅行なのか通勤なのか、陽の傾いた時間の空いたローカル列車に乗ってどこかへ向かう女の子。
目的はともかく、たぶん割とつまらない、時間をつぶすだけの移動。本を読む気も起こらない。これといった変化もない景色をえんえんと走り続け、トンネルなのか谷あいなのか、そこを抜けた途端に車窓に拡がったのは前面に展開する秋の景色。
おもわず目を見張る。それまでの気分はどこへやら、いっぺんにウキウキ気分で胸一杯になる…
(=´・ω・`) ほんまは15年前の私もきっと、それが描きたかったんです。
今回、それが伝わるほど描けてるかどうかはともかく、彼女の表情は少なくとも画面の遙か外の『絵にも描けない美しい風景』に向けられています。
でも旧作は窓に映った彼女の眼はカメラに向いてしまってた。
列車も、動いてるかも知れないけど揺れてない。なにより彼女、美しいはずの秋の景色にはゼンゼン感動してませんね。なんかココロにそんな程度では到底解消しないほどの深い悩みがある感じです。
( ̄д ̄;)なによりねえ、光が活きてませんでしたね。脳内だけでテキトーに光を回してただけ。これではいくら何を描こうともダメですね。
ちゃんと実際の光の入り方、影のでき方、反射の仕方とかを観察すべきでした。
観察してても描くのが難しいのに…
とかナントカいうてるうちに、すぐに12月、クリスマスと年賀状ですよ。楽しくもまた次の課題でもありますわね。───こんなさいごまでヨタ話読んでくださったあなたに感謝です。
ヽ(´△`*)ノ ほな、また。
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