春の味覚つれづれ〜その1〜イカナゴは釘煮しかあらへんのか?
イカナゴの釘煮…いわゆる『コレがあればゴハンが何杯でも食べられる』ネタで知られるオカズのひとつ…ですな。
えー、関西…ちうか瀬戸内海ちうか山陽道では、春になると『イカナゴ漁の解禁』なるネタがテレビの地方ニュースに必ずのっかり、さらにはラジオ等でも『いかなごの釘煮(くぎに)』なる佃煮を各家庭でこしらえる、て話題が花と咲くのです。
( ̄▽ ̄lll) …が。私自身は実は昔からあまり魚を食わんかったのと、親があまり佃煮に縁がなかったんで、昔から『春のイカナゴ漁解禁=釘煮』というワードにまったく反応しなかったんですが…
酒そのものが好きになりますと、自然とその酒の産地の食い物が欲しくなってくるんですな。
こと日本酒系を飲むようになりますと、当然、酒の肴(さかな)という言葉の通り、さかな…つまり魚類も自然と欲するようになる。
私の場合、食べ物の好き嫌いはハッキリしてまして、野菜はパーフェクトに好きな代わりに、肉・魚がダメやったんです。
理由は簡単、グロいから。( ̄▽ ̄lll) だから生魚も全滅なので、寿司は巻き以外食べられなかったので超お安く済む、コストパフォーマンスの高い子供でした。
逆に言えば、グロくない加工肉ならば全然平気。なので魚も焼いた切り身だと問題なかったし、そこそこ大きな魚なら気にしなかった。
───フナの解剖を無理強いされる小学五年生までは。
あれがあってから、それまでは食べられてたどころか好きやったアジやサバもダメになりましてね。
以後、飲みに連れてってもらった先で鶏のささみの造りの美味さに開眼する二十歳くらいまで、一切の魚介類と決別してました。
その反動ですかね、ささみが平気になるとむしろ二本脚、四つ足の生肉から徐々に好きになって、三十代には魚が大好物になってました。
でも逆に小魚を頭から…とか、生前のお姿そのまんまなホタルイカなどは今も抵抗ありましてね。
それでも、乾物なら美味さに負けて好ましくなって。そんな中で、毎年春になると聴こえてくる『釘煮』の話。でも思たですよ。
関西ではお馴染みの『いかなごの釘煮』なんですが、いかなご、てホンマは何の子?ほんでもって釘煮しか食べ方、あらへんの?
( ̄▽ ̄lll) せやからっちうてね。
鮮魚のコーナーには、パックにドバッと1kgは入った状態の、生の『いかなご(別名:小女子=こうなご)』は売ってました。
がしかし、食った事もほとんどないイカナゴ、そんなに買ってもどうしようもない。
ちうか、こんだけどっさりと稚魚がつまってると───
さすがに不気味でいけませんなあ……大虐殺っちう単語が脳裏にチラホラ。まあチリメンジャコ(関東で言うところの釜揚げちりめん?)の銀色のメンタマが恐くて食えんかった人ですから、私。
もちろんイカナゴの釘煮は試しました。ウマいっすよ。独特の苦みの混じったような風味は、こんだけ醤油でコテコテに炊いてあっても、ちゃんと「私ら、たしかにイカナゴです!」って主張してて、なるほど『天下にいかなごの釘煮あり』っちうだけのことはありますな。
( ̄ω ̄*) ウマいですわ。めっちゃ旨い。ちょちょっとつまんで日本酒、焼酎、なんぼでも入る。
せやけどきっとこのイカナゴも、もっとあっさりした薄味で煮(た)いたら、もっとモリモリ食べられてええんとちゃうかな…とか思たり。
そうそう、大阪ちうか関西では『釘煮』て呼んでても、ほな『いかなごを煮る』とは言いませんわな。『いかなごを“たく”』て表現する。いわゆる“おでん”も関東煮(かんとだき)て言うように、感じでは『煮る』いう字を使てても、『煮く(たく)』て使うんですよ。
閑話休題。しかし、1kgも要らん。せめて、もっと繊細な味わいを楽しむ方法か、他の調理されたバージョンがあるんとちゃうか、と思た次第。
そんな視点で、もしかして…とスーパーの売場をウロチョロしてた時、みつけたのが上の『かなぎちりめん』。
お?ひょっとして…とラベルを観ると、なるほど、『原材料名:いかなご』とあるやないですか。
つまり『かなぎ』とは、イカナゴの事に他ならん。さっそく買い求めてみると、まあアナタ、これがちゃんとイカナゴの風味のまんま、ちゃんとオジャコになってる。
ヽ(´∀`*)ノ ウマい!ウマいで、いかなごちゃん!
*お。こらエエな!と思ったら画像をクリック。いかなご釘煮、 生こうなご、 かなぎちりめん。それぞれ、分けてくれはるお店にリンクしてます。
先日、FM聴いてたら「私はイカナゴ、釘煮にせんとそのまま塩ゆでの釜揚げにして、ゴハンにどばっと載せてモリモリっと食べるのが一番好きです♪」と投書してきてはる人が居られました。
ねー。やっぱり。(≧∀≦) たぶん、それがいっちゃん贅沢な食べ方とちゃいますかね。
ちなみに、「やっぱり私は生から欲しい!」っちう方には▼こちら。
![]() 愛知県知多半島の先端にある師崎で水揚げされた小女子(イカナゴ)は、春を告げる魚として3月~... |
ヽ(´∀`*)ノ ほな、また。
| 固定リンク
「◆うまし食、美味し話、旨し酒。」カテゴリの記事
- 10月。うまいんだなっ、コレが♪(2021.10.01)
- 初めてクスクスを食べた。(*´д`*) これは便利やわ(2018.11.21)
- ポンバシでウマいインド料理店を見つけた♪(2016.11.06)
- ヽ(´∀`*) スイカの皮のたいたん。美味しいですよ♪(2015.08.25)
- 大阪にもできんかしら、フローズンヨーグルト量り売りinグアム♪(2015.08.09)
「◆酒なくて なんの人生 ほにゃ、ららら。」カテゴリの記事
- 冬はキャベツが旨い。なので羊肉団子でなんちゃってアイリッシュ鍋。(2014.01.12)
- キリン『澄みきり』飲みきりましたーヽ(´∀`*)ノ(2013.06.07)
- キミはもう『サッポロ麦とホップ』の“赤いヤツ”に逢ったか!?(2013.05.06)
「◆ブツクサつれづれ。」カテゴリの記事
- 2021年の12月娘のテーマは《待ち合わせ》。 (2021.12.01)
- やっぱり秋は《真っ赤っかに浸る光景》が観たくて。 (2021.11.01)
- 10月。うまいんだなっ、コレが♪(2021.10.01)
- 九月娘のテーマは『せつな〜い光に充ちた夕暮れ刻』。(2021.09.01)
- 暑中お見舞い申し上げます。ヘイ、尻♪…でもトテモ苦労しました。(2021.08.01)
コメント