昔のようにTVで映画を垂れ流す事が映画館を救うハズ。

まだアカデミー賞の余波が残ってるふうな、ここ数日のテレビやネット。
ですが、長らく新作に触れていず、もはや“映画が好きです”とはとても言えない状態の今の自分には、まったく縁遠いネタでもあります。
新手の俳優さんとか全然知りませんし。( ̄へ ̄lll) 古い俳優さんはたいていアッチ逝ってはるし。
しかしアカデミー賞みたいな三味線伴奏による仕掛け付きのお祭り騒ぎは別としても、ずっと数年言われ続けてるのは、『映画館への観客動員数が減り続けてる』ちう話。
かく申す私、映画はスキですが、景気の良かった昔でもそうそう映画館には言ってませんでしたよ。いまやもうほとんど残ってませんけど、TV洋画劇場が私の映画館でした。
その割には広報のポスターには『全米No.1記録更新』とか、いったいアメリカはどんだけ人増え続けてんねん、と突っ込みたくなるアオリ文句が毎回、毎回。
───でも、日本では減り続けてる、と。φ(..)メモメモ
ふと思たんですが、いま、TVで映画ってほとんど放送してないでしょう。
定番で今残ってるのは、近畿圏で観られるものだと、朝日放送(テレビ朝日系)の老舗『日曜洋画劇場』だけとちゃいますか?
あとはNHK-BSプレミアムの『BS CINEMA』だけ?
私が子供の頃は、映画放送の無い日なんか一日もなかったように思います。
荻昌弘さん解説の『月曜ロードショウ』
水野晴郎さん解説の『水曜ロードショウ』───のちに金曜に移動し『金曜ロードショウ』に。
山城新吾さん解説の『木曜洋画劇場』
高島忠夫さん解説の『ゴールデン洋画劇場』
増田貴光さん解説の『土曜映画劇場』───これはあまり永くなかったけど…
そして和が心の師・淀川長治先生の『日曜洋画劇場』
……いや、失礼しました。←この人はウチの映画ブログ【よろ川長TOMのオススメ座CINEMA】の解説者“よろ川長TOM”です、すみません、すみません。
『火曜』の名を冠した映画番組があったかどうか記憶ありませんが、実を言いますと、荻・水野・高島・淀川の四氏の番組以外は解説者も流動的でしたが、地方局毎に適当に曜日を関した『映画劇場』を乱発してた感があります。
こと、土・日曜日に限らず、昼下がりにはカットしまくってCMはさみまくった、実質80分もないような120分作品などはさんざん放送してましたね。
そらもう、今の日曜洋画劇場どころの無神経さではありませんよ。ズタボロです。最悪の場合、初見やったらスジさえ分からんものがいっぱいありましたよ。
しかも、雨天の野球など中止番組の穴埋めにはまず映画が入った。
でも実はこのことが映画ファン人口の裾野をうんと拡げる効果があったと思うのです。
放送史あたりでは『テレビの発達が映画人気にかげりを…』みたいに言ってますが、私は逆だと思っています。
映画って、今も昔も高くつく、また同時に一日がかりのちょっとしたイベントじゃありませんか。
少なくとも劇場のある所へ出掛け、チケットを買ってロビーに入れば、そこは間接照明が照らす別空間への準備室。
これまた「高いなあ、要るかなあ」と思いつつもパンフを買う贅沢を味わい、トイレに行っておくと同時になにかクチにするものも買っておいて席に着く。
やがて巨大な緞帳を前に、始まる時間を心待ちにする───
庶民レベルではあるけど、ちょっとしたセレモニーですね。ヽ(´∀`*) そして二時間ほどのエンターテインメントを堪能した後は、街に繰り出して今観た作品について食事でもしながら語り合う。
逆に言うと、映画鑑賞が趣味で時間もお金もそれに費やすタイプの方ででもない限り、たとえ独りで出掛けて観るだけ観て、さっさと帰ったとしても、そうそう映画など毎週観てられませんわね。
その点、テレビはほったからしでいろんな映画が掛かった。観る側の好みなんかお構いなく。
ハリウッド映画、フランス映画、ドイツ映画、イタリア映画。西部劇に時代劇にホラーにオカルトにSF、哲学的難解なの、大人向けの恋愛もの、カルト、ドキュメンタリー、アニメやら子供向けのもの…カラーもあれば白黒もあったし、最新作からサイレントに近いほどの古いものもありましたね。
(=`・ω・´)6 まさに来るものは拒まず式のものばかり。
そういう放送の仕方してなかったら、『妖婆死棺の呪い』なんちう、ロシア映画のホラームービーなんか一生、観る事ありませんでしたわ。
逆に言えば、垂れ流しだったからこそ、ナニゲに眼をやったら観た事ない世界がそこに繰り広げられてたりして、「へえ、こんな映画もオモロいねんな…」と思いもしなかったジャンルに面白さを見いだしながら、千差万別な趣味趣向に合った、自分好みのジャンルが見つかるんじゃないでしょうか。
もちろんノーカット作品なんかありません。さっきも書いたように、ゴールデンタイム放送のものでもカットだらけです。
余談ですが、私は名画座で初めてノーカットの『ローマの休日』を観るまで、ふたりのキスシーンがある事を知りませんでした!───でも、ちゃんとお話はできてましたね。むしろ、完全なプラトニック・ラブ・ストーリーとして再編集された作品だと言ってもいい出来映えでしたから。
当然、おもしろいものもあれば、つまらない、それこそZ級ものもいっぱいありました。
そのかわり必ず吹き替えで、字幕ではないから子供でも観る気になれば観られた。
これって、実は今で言う『ザッピング』だったんじゃないでしょうか?
テレビが一家に一台あるかないかの高い買い物だったころは、いわゆる二番館、つまり『名画座』がその役目を担ってたわけです。
新作一本の代金で三本観られる。( ̄へ ̄;) あとは、おケツの耐久性と体力だけの勝負。
先日FM COCOLOで宇崎竜童さんがご自身の番組で、勉強の為もあって、よく映画のDVDをたくさん借りてきてかたっぱしから観るのだ、とおっしゃってましてね。
ただし、どんな作品でも最初の半時間だけは観て、それでつまらないとあとはもう観ない。逆に、いいなと思えば最後まで観るんですよ、と。
いわく「だってそーでしょ?面白い映画は最後まで面白いけど、最初つまらない映画が最後に面白くなるワケはない」
なるほど、思えば私らも子供の頃、テレビの映画劇場をそんな調子で観てましたよ。
つまらなかったら最初のCMタイムまでにチャンネル変えるか、さっさと違う遊びしますわね。
で、そんな見方をしていても、やはり面白い作品は断片でもワンカットでも、しっかり記憶に残る。つまりそれだけ良かった作品なワケです。
しかも当時は同じ作品を何度も再放送しますから、以前観た作品で気に入ったのは何度も観る機会に恵まれる。
そしてある程度『映画鑑賞』の意味が分かるくらいに大きくなると、俳優や監督の仕事内容に興味が出てきて、実際に映画館に掛かる作品とシンクロするんですね。
ヽ(´∀`*)「あ。あの映画、あの監督の新作なんや!それなら観てみたいな」
さらに、淀川先生などの解説が思い出され、あらためて知識としてしっかり脳裏に刻まれてる事に気づく。
考えてみてください。いま、そういう基本的な『味見』するチャンス、ありませんよね。
そうした微に入り細に入った『裾野』を作りもせずに『映画はイイよー、だからもっと映画観に来てくれ』ってなんぼ言っても叫んでも、そら無理っちゅーもんです。
観た事無いものに大枚はたいて出掛けて、たまたまハズレ作品だったらもう観ないでしょう。
そもそも、レンタルDVDでは借りない限り中味を知る事はない。
よほど興味ある内容でない限り、知らない俳優の出てる映画観ても仕方ない。
なんと、チャップリンみたいな歴史的作品でも、モノクロ作品は「気持ち悪い」と敬遠される傾向にあるそうです。
そうして借り手のない作品は次々とレンタル市場から消え去るばかり…さらに観る機会は失われて行く───の悪循環。
昔、映画好きだった親御さんも、子供に「これ、エエよ」と薦めたくてもその作品は見つからないし、一緒に観たくてもなかなか機会もありませんもんね。
あるいは、いずれオンデマンドがもっともっと当たり前になれば、クラウドからいにしえの名作・傑作がいつでもどんな作品でも引っ張り出せるかも知れませんが…
その頃にはヘタしたら過去作品自体を知ってる私らがもぉ居てないかもしれません。
(;´д`;)おーまいがっっっっ。なんとかせんと、ほんまに映画が儲かる作品だけの、上っ面だけの新作ライブラリーになりかねません。
せやからっちゅーって。( ̄へ ̄lll)
劇場作品の予告に『中味を丸ごとぶっちゃけて』どうにかなるかと考えてはる配給会社の広報って、どうなんですかねぇ。
それこそ予告編がオモロなかったら?───少なくともオモロない、と思われてるとしたら?
いま映画館に人を来させるためには、まず映画をたんとたんと見てもろて、ほんまの意味での映画の面白さ、つまらなさをちゃんと知ってもろてから、魅せていく事から始めやんといかんのと違います?
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