『日常』『侵略!イカ娘』このたくましさに憧れます♪(1)
とにかく新鮮でしたね。(。-`ω´-)6 『日常』『侵略!イカ娘』の二作品は。
いや、ある意味では温故知新な作品でもあります。まんが、と言う、スーパーウルトラマーベラスな万能ジャンルへの原点回帰とでもいいますか。

ちうわけで、まず『日常』から。
───前も取り上げましたけど、ひとことで言えば、どっちも“ルール無用”なんですよ。いや、ルールはあるんですが、囚われない。
もういちど作品をざっくり紹介しますと───
『日常』は、幼稚園児と思しき“博士”と自称する、小生意気だけど可愛らしい女の子と、ミドルティーンほどに見える、彼女が作ったと思しきアンドロイドの女の子の“日常”と、最初、同じ街に住んでいる以外は、全く彼女たちとは関わりのない個性的な三人の女子学生が織り成す、もうひとつの“日常”をそれぞれの時間軸でな〜んとなく綴っていくお話。

どう見ても天才肌ではない、むしろどこか間抜けてて、おバカさんな子供がロボットを発明(または組み立て)し、それが凸凹コンビになってドタバタ劇になるネタ自体は『丸出だめ夫(森田拳次 著)』『コンピューたん(ジョージ秋山 著)』『キテレツ大百科(藤子不二雄 著)』どころか、ギャグジャンルに留まらずに、アニメまで加えたらもう無数に使われてきた、いわば“まんが界”の黄金律のセッティング。

『日常』のお子ちゃま博士とロボット少女もいわば同じなんですが、二人はこの物語のメインの主人公ではなく、全体から見れば物語の双璧の片方に過ぎない、という扱いからして既にユニーク。
しかもです!上の画像見てください。右がロボット娘・なのちゃんですが、背中にあるのは『ねじまき』の『ねじ』ですよ!
そして左の猫はサカモトさん。首に巻かれた赤いスカーフも、ちびすけ博士の発明品で、これを首に巻いてやると、その動物は人間の言葉を話せるようになる、というこれまたモノスゴイ設定。
そこには“どんな原理で”とか“何故そんな事ができるか”という、科学ネタの根本は完全無視の世界なのです。科学、と言う名の魔法と言ってもいいかも知れませんな。
───そんな無茶苦茶な設定のキャラたちを動かすにあたって、タイトルでもある、あまりにも平和で穏やかな描かれ方の日常(リアル)との対比は、浮き上がるどころか、むしろ、奇妙この上ない事柄がさもあり得そうな、“あっても良さそうな”錯覚さえ覚えてしまうんですね。
例えるなら、戦国時代のお百姓さんがスマホでその日の天気予報を確かめているような。
このお話の凄い処は、そんな森羅万象すべてが融合した、究極の“平和ボケ”を描いているところ。
しかし、それを制作して行くための真剣度は計り知れませんよ。
ちょっと気を抜けば、簡単に“なんでもアリ”の安っぽい世界観に堕ちるし、逆に意識しすぎるとすぐに理屈っぽい“言い訳”になってしまう。
そんな処を、とてつもなく繊細かつ鋭敏な感覚で、ジワジワと日本刀の刃の上をたどってゆくようなキワキワで絶妙のバランスで構成されている作品なんですよ。

といっても、登場人物は大抵の場合、その置かれている立場の奇妙さ、行動や反応の異常さには気づいてない。
その事自体、視聴者が「お、おい、その反応は狂ってる」と突っ込まずにいられなくなるジレンマが面白さの秘密。
のちのち、ロボット少女は学校に通うようになって、お話は個性的な三人娘の時間軸とひとつに撚り合わさっていくんですが、それによってさらに『非日常』と『日常』のエッジが鋭さを増してゆくんですね。
さらに。
アニメーションを制作した『京都アニメーション』という制作会社は、自然をスケッチや絵画的な描写にせずに、むしろ“自然な空気感”を描くという意味では、ジブリ以上。
彼らが描き出す日本の“日常的な風景”が、その持ち味である繊細さで丁寧に丹念に描けば描くほど、そこに展開する異常さが際立つというコントラストも実に見事でした。
しかしそこに展開されるギャグの数々はけして難解ではないんですね。
いまや伝説みたいになった故・赤塚不二夫先生の『天才バカボン』は、日本におけるギャグマンガの金字塔であることには私も異論は差し挟みません。
わが家の本棚には、今も原作コミックスがずらりと並んでいるんですけど、いま改めて読んでみると、アニメになっていない10巻以降あたりでは、もはやシュールでさえあり、時にはもう何が言いたいのか、何が面白いのかも分からなくなってましたけど。

そういう意味では『日常』は、伝わるか、通じるか、のギリギリを常に狙って冒険していた感はあります。
私みたいにヒネたアニメファンにしてみると、そういう所に惚れてしまうんですが。
その2『侵略!イカ娘』に続く。 (=`・ω・´)6
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