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2012.01.07

『日常』が毎週土曜日17時55分からなんとNHKで“再放送”ちう

Nichijo_nano

 いや、びっくりしましたね〜。これまでも民放のアニメがNHKにさも『新番組』として堂々と放送される事がママありましたが、このシュールで前衛的で不条理で支離滅裂、しかも観る人を思いっきり選ぶ傑作アニメがNHK教育テレビで放送されるようになるとわ!
 
 『モンティ・パイソン』『渡る世間にツバぺっぺ』『宇宙船レッドドワーフ号』そして筒井康隆、フレデリック・ブラウン、吾妻ひでおなどの諸先生みたいな不条理系作品が好きで、このアニメを観た事ない人は必見!
 たしかに絵柄はイマドキのものですが、内容は濃い!!!唖然とし、笑い、考えてしまう。
 しかも最後には妙にほのぼのした気持ちが心に残る。
 
 そしてアナタは心の中で叫ぶでしょう。「なんぢゃこりゃああああああ」 
 

   私は京都アニメーション(以後京アニと表記)作品のファンです。もちろんブランド志向主義ではないので、作品ごとに好みとかあるのはおことわりしておきます。

 でもたしかに、京アニ作品に対しての信頼感は相当なもの…てのは、私が過去に書いてきた『けいおん』『クラナド』等の京アニ作品への暑苦しい賛辞記事が証明しています。
 とはいえ、この作品の第一話を観た時、それまでの京アニ作品の流れの中で、たまに挿入されているギャグシーンばかりを濃縮した手法に呆気(あっけ)にとられました。

 上の画像、作品をご存じない方のために補足説明しますと、“なの”ちゃんという“ロボット”の女の子です。ここまではアリです。
 しかし、背中にあるのは、いわゆる“ゼンマイ巻き”するためのネジ。
 もう、この時点で

 ( ̄ロ ̄lll) えええええええええええええええええええええええええ

 でしょう。え?なんともない?それがどうした、マンガだろう?
 (゜ε゜;)いや、そう言い切れるアナタの常識度もすごいものです。

 たしかにね、マンガってのは、アニメってのは、なんでもアリの世界です。ないものを探す方が難しい。

 しかしそんな架空世界にも、なんらかのルールがないと面白味も半減するのです。
 ただし、ルールに縛られすぎるとつまらない。ただし無視しすぎたら驚きはないですね。

 この『アニメ日常』というタイトル自体がいわゆる反語ちうかアンチテーゼみたいなもんで、フツーの世界のフツーの日常に、さりげなくフツーでなさすぎる何かが登場したり、存在したりする違和感を愉しむという作品。

Nichijou0014

 事実、民放での本放送時も最後まで(まさかNHK放映時に手が加えられてるとは思えませんが)そんな調子だったのですが、最初はキャラにも馴染みがないし、なんせ出てくるギャグが基本的に不条理路線、さらに演技過剰とも思える一部キャラクターのCVも、いろんな意味でかなり重たかった。

 実際には、ある程度の固定キャラがちゃんといて、それらがほとんど関連性を持たないままの一種のオムニバス的な作りになっていたんですね。



 とはいえ、そんな事が見えてくるのは少なくとも数話は鑑賞しないと無理で、一回だけ観て結論を出してしまった視聴者も多かったと聞きます。
 まあとにかくご覧になれば分かりますが、キャラを知らないウチはただひたすら無茶苦茶に見えます。そらそうですよね、まったく知らないタレントがただただ意味不明の芝居を繰り返してたら、疲れてしまって観る気がしなくなるかも知れない。

 しかし、創っている側もその辺は覚悟の上の手探りだったのか、三話目になる頃にはバラバラで支離滅裂だった個々の見事に数本の流れを持ったストーリーというか、その連中の生活リズムみたいなものが見えてくる。

 そしてやっと気づくのです。

 実はこの『日常』は、オムニバス作品だった事。

 ハチャメチャな女子学生トリオを中心とした、どこか変な連中、でも強調されてはいるけど、どこかで出逢ってるか見かけたようなキャラクターが織り成す学校生活が描かれてる話。

 どっかで見たような、幼女なのに天才で、でもマッドサイエンティスト、でもどう見ても反応も思考も5歳以下の女の子と、その子が創ったはずなのに誰よりも常識人でしっかりしていて母性の固まりみたいなロボット娘と、幼女の発明品を使って人間語を話す黒猫の奇妙な家族の話。

 さらに毎回、テーマは共通するものの、いったい誰なのか、主人公たちと同じ町に住む人々が入れ替わり立ち替わりおりなす、単発的なネタのような流れの話。

 ちなみに最初にご紹介させて頂いた“なの”ちゃんのロボットという設定、あえてアンドロイドという単語を意識して使ってないところも、なにかコダワリを感じさせます。

 何がすごいって、なのちゃんにはもっともっと秘密があるんですよ。
 抱腹絶倒、本放送は深夜でしたが、マジで転げ回って爆笑した。

 それだけでなく、キャラたちの普通の行動に対する、少しだけズレた反応による、連鎖反応で核爆発的にとんでもない非日常的な展開になる。
 その持って行き方がとにかく巧いのですよ、この作品。

 そしてそれを支えてるのが、京アニならではの丁寧な丁寧なアニメーション制作。

 少し残念ながら、今回の『再放送・日常』は全24話の中からシャッフル・選抜したネタを12本に集めたもののよう。
 聴けば、京アニ始まって以来のDVDの売れ行き不振作品だったそうですが、これで再評価されて売れるようになるんとちゃうかしら。てか、売れてくれ。

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