こんなソーセージに憧れててん。St.Cousair(サン・クゼール)その2
前回ジャムを紹介した時にチラッと書いたのがこの『St.Cousair(サン・クゼール)』のソーセージ。
パッパと食べてしまうのが勿体なくて、まだ右の白い方しか食べてませんが───
やっぱり、勘が当たった。ヽ(´∀`*)ノ これやで、食べたかったソーセージは。
ちうのはですね、私のドイツ式ソーセージへの憧れはそれこそハンパではなくて、かれこれもぉ四半世紀にも及ぶのです。
最初にドイツ系の食材を意識したのはやはりアニメ・ハイジのお蔭でしょう。でもあの作品ではソーセージが登場した記憶はなく、もっぱらアルムの山小屋産おんじ特製のチーズですわね。(パンはたぶんふもとの村でチーズと交換だったような気がします)
しかし今でこそチマタのスーパーでもカマンベールだのブルーだのクリームだの、バラエティに富んだチーズがフツーに売られてますが、バブル経済で日本中が食べることに贅沢してそれが定着するまではチーズと言えば雪印の6PとQBBのスティックチーズ程度。
その点、さすが神戸は明治の昔から外国人が多く住む街だけに、『舶来食材』は昔も今も実に豊富やったんですな。
もちろんパンもそうで、老舗のパン屋さんも『神戸ベル』『イスズベーカリー』『ドンク』『フロインドリーブ』さらに洋菓子系でも『ユーハイム』『ケーニヒスクローネ』と、圧倒的にドイツ系が多い。
けど、老舗であればあるほど、洋食に馴染みのない昔の日本人に合わせてあるのではないか…と思えるのです。
今では冷凍物であれば本場のものが手に入るわけですが、それとてどこまで“本物”なのかは解りませんわね。ちょうど大阪のソウルフードであるお好み焼きやたこ焼きが全て“本物”でないのと同じだと思います。
で、ドイツの食材に興味が出ると当然、たどり着くのはドイツのソウルフード、ソーセージ。
もちろん神戸にはごっつ美味いドイツ式のデリカテッセンが色々ありますが、それでも、ああ、やっぱり日本人に合わせてるんやろな、と思える。
特にソーセージがそうなのでは、と思えたのが、この本との出逢い。
磯田和一さん・ひらいたかこさんという、二人の絵本作家さんが自称貧乏旅行で文化歴史的に著名な童話作家の足跡をたどるシリーズのうちの一冊。
なにせ珍道中の99%を写真ではなく手描きスケッチと手書き文字で綴られた実に楽しくて素敵な旅行記なんですが、初版は1988年と古く、今では文庫サイズになった(それも出版社では今では在庫が少ないとか)らしいのですが、何度読み返しても新鮮な楽しさがあるし、なによりぶらっとした旅に行きたくなってしまうのです。
そんなこの本の中で何度も登場するのが、“ブルスト”と呼ばれるドイツ式ソーセージの記述。
関西には『ミュンヘン』というこれまた老舗のビアホールがあるんですが、そこの名物もやはりドイツ式ソーセージで、それのファンでもあったのである程度は知ってるつもりでしたが、日本ハムのシャウエッセンといい、日本でのドイツ式ソーセージは皮がカチッとしていて中味もコリコリ系がほとんどなんですな。
が、いろいろと見たり聴いたりしてくると、どうやらソーセージの中には、ふんわりした食感のえも言えぬ深い味のものがあるらしい。
さきに書いたパンにしても、フランスパンもそうであるように、ドイツパンも色々あって、皮がカッチリ香ばしくて堅い代わりに中はしっとりふんわりってのもあれば、ライ麦を使った真っ黒で酸っぱいものとか、最初からボロボロくずれるような腰のないものもある。
昔からそうなんですが、どうやら私は日本人向けアレンジ版ちうのは気にくわなくて、クセがあろうが食べにくかろうが…というか、どうせ食べるなら現地の方がフツーに食べられてる『本物』が食べたい。で、やっぱり馴染めないのは最初だけで、だんだん“それでないと”物足りなくなる。
そしてこの本を見てると、再三にわたって熱く語られる、本場のソーセージのウマさ。
そりゃそうで、ジャガイモと大麦が主な農作物で、養豚なしにはありえなかったドイツ地方で育まれた食の文化の一つの到達点がソーセージなんですから、美味くないワケがない。
で、神戸元町トアロードにあるこれまた老舗の『デリカテッセン』も大好きな店なんですが、やはり“ふわふわの”ソーセージだけはなく、また大阪でも何度も開催されるドイツX'masマーケットやドイツ物産展でも、そういうタイプのソーセージには逢えずじまいでした。
それが、ついに出逢えた、と思えたのが『St.Cousair』の白い方のソーセージ。
レモングラスなどのハーブが練り込まれていて、なんとも爽やかなあじわい。
しかし何よりも感動したのが、そのふわっとした歯切れ、もちっとした食感。
まだドイツは行ったことないし、ホントのドイツ人に確認したわけではないけど、私の中で待ち望んでたドイツソーセージのひとつの形はこれだと言い切れます。
しかし残念ながら、サンクゼールのデリカテッセン部門は通販がなく、まだ限られた商品がカタログショッピングのみの取り扱い。
おそらく完全手作りってことでまだ生産量の少ないためやと思われますが、いまはまだ直営ショップのみの扱いのようです。
ほんでも、★St.Cousair 楽天ショップ★にはいずれ加わるとは思われますが。
アレやったら、サンクゼールに直接リクエストしてみてはいかがでせうか?
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コメント
ここ最近食べたソーセージでヒットだったのは
「東京X」という豚で作られたものでした
そこまでソーセージは好きじゃなかったのですが、ひとりじめしたくなるくらい美味しかったです
詰め合わせセットだったので色々と食べ比べができてとっても楽しかったです^^
そこのベーコン入れて作ったトマトソースが今まで私が作った中で最高傑作でした…
ベーコンだけでここまで変わるなんて思ってなかったので新鮮な驚きがありました^^
投稿: もこねえ | 2011.09.06 01:44
もこねえさん、毎度です!
ベーコンもおいしいですよねえ。このサンクゼールでも生ベーコンとか売ってるので、またそっちも試してみようと思ってます。
ベーコンエッグが大好物なんですよね…ああああ。じゅるるな垂涎です。
投稿: よろづ屋TOM | 2011.09.06 09:33
TOM さんのグルメ記事にはコメントせずにはいられない~(^o^)
ヨダレがじゅるじゅるしてしまいます。
私は基本的あんまり味覚は敏感なほうじゃなくて
お腹すいてたらなんでも美味しいほうなんですが
ドイツソーセージとビールって組み合わせは大好きなんです。
それにサワーキャベツっていうの?酢キャベツ?
もちろん粒マスタードは忘れちゃダメです。
ふかしたおじゃがも添えてほしいな~♪
シャウエッセン初めて食べたときは衝撃でした!
これがドイツや~♪ヽ(´▽`)/
て感じでしたね~
お菓子もムースとかババロアみたいなベロベロしたんじゃなくて
かっちりした生地のスポンジにバタークリームのドイツ菓子が好きです。
遅くなりましたが、今月のお嬢さん好きです♪
天文部なんていうとこがまた良いです。
TOM さんちのお嬢さんは、ファッション雑誌で流行りもんを押さえる。みたいなことせんでも
夜空を眺める横顔がきらきら輝くお嬢さんなんですね♪
投稿: るり | 2011.09.10 16:39
るりさん、毎度です!
行ってコメ書こうと思いながらなかなかできなくてごめんなさい…
じっくりるりさんの絵世界にひたりたいと思うと、会社ではプライバシーがありませんで。
サワーキャベツ、本物はザワークラウトと申します。
酢は使わず、自然の乳酸発酵品。日本のぬか漬けに近いものですが、自宅で簡単にできます。
次回、作る時にちゃんと写真撮って記事にしますが、ウソみたいに簡単なのでお試しください。
さすがに粒マスタードは市販品ですが、ほんとはカラシも作ってみたいんですよね。
娘もお褒めに預かり、めっちゃ嬉しいです。ほんまにいつもおおきにです♪
投稿: よろづ屋TOM | 2011.09.10 21:53