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2011.05.01

5月っす。みなさんの夢ってなんですか?

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───などと、なんか安物のブログテーマみたいなタイトルでなんかコッ恥ずかしいんですが。今月の看板娘、大時代めいたパイロットのカッコをしてるのと大いに関係がありまして。
 

 かくいう私の夢は、ウントコ昔にちゃんと描ききれなかったいくつもの漫画を、それぞれどんなカタチにせよちゃんと完結させて遺してゆくことなのですが、そのひとつに彼女がヒロインとして登場するヒコーキ野郎の物語があります。

 彼女の物語に限らず、アッチで連載中の『さいえなじっく☆ガール』のように、ほったらかしになってた作品たちとの付き合いは長く、どれもすでに銀婚式なみ。
 とくにこのお話は思い入れが強く、今やはるかな昔になってしもた投稿〜同人誌時代に、デザインの専門学校で知り合った親友と、それこそ連日ああだこおだ、やいのやいのとアイデアを出し合ってウレシタノシでプロットとネームを組み上げました。

 そうして完成したアカツキには、総数約300ページ越えでほぼコミックス一冊分に相当する、当時の自分としても今の私としても長編の範疇に入る冒険漫画に仕上がるはずだったのです。

 というのは、当時参加していた季刊の同人誌に32ページずつ四回に渡って連載し、128ページまで発表したところで同人が解散した為、つづく残り3回分100ページほどが本番下絵のまま眠ってしまった作品なのです。
 ちょうど起承転結でいえば“転”に入る直前でした。

 お話をチラッとご紹介しますと、舞台は今から90年前の1920年(大正九年)における欧州の小国。このへんからしてちょっとアナクロでユニークでしょ。

 なんで1920年かっちゅーと、この年は第一次世界大戦(もちろん当時の人たちはまだ第二次があることを知りません)が終わって二年後で、いろんな意味で世界が“切り替わる”節目というかニッチな、いい意味でいろんな事が中途半端なので、テキトーなフィクションをでっちあげやすい年号なのです。

 ぶっちゃけた話、私の今に至る漫画漬けの人生───“漫画を描くことの意味と目的”───はとりわけこの作品を中心に膨らみ、成り立ってましてね。だからこれを完成型にしないかぎり死にかけても死ぬわけにいかないっちうワケなんです。
 というのも、同人誌での活動もですが、同時に商業誌へのデビュー目指して本気でバクマンしてたのも学校卒業して社会人になってからの6年ほどなのです。
 しかしその間も、ずっとずっとこのお話を考えながら他の作品を描いておりました。

 どんな作品でも、マンガを描くにはとにかく資料が必要。作画には写真、文書創作には読本。とにかくたくさん要る。気候、暮らし、服装、建物、雑貨、風俗……。なんでもかんでもいろんな資料が必要になる。しかもひとつ判らないところが出てくると、連鎖的に疑問が湧いてくるからさあ大変。
 とにかく資料をあさりまくりました。
 およそ1920年に関するものならば、なんでもかんでも食いつきましてね。
 すると結構この年代って意外にいろんな“初めて物語”も多いことも分かってきて。

 しかしいかんせん、集めるにも限界がありますわね。
 インターネットどころかパソ通ですら、やってる人が珍しかった完全アナログの頃ですからね、とにかく本屋と見ればどこででも飛び込んでは、その手の本が置かれていないかどうかを必ず見てました。
 もちろん今も当時もあまり触れられない年代なのでめったに見つかりません。
 また見つかったところでそうそう買えるわけでもないので、ある意味それで良かったのかも知れませんが、それでも出逢えたらできるだけ手に入れましたね。またそれって大抵写真集なので、今でもけして安くないお値段のものばかり。
 今なら絶対躊躇する値段の写真集やら洋書(もちろん読めません。図録として活用)でも、かなり無理してでもひたすら集めました。だから尚更宝物です。

 でも今や、写真に関しては今やネットでググると膨大な数の、しかも美しい画像が瞬時に見つかるのは嬉しいような哀しいような。
 若きあの日に本屋をハシゴしまくって必死に探し、一枚の写真、一冊の本に出逢うたびに土くれから宝石を見つけたような感動を覚えた事がウソのようです。

 ともあれ、今月も滑り込みセーフで間に合った看板娘の名前はフォリーこと、フェリシア・ド・フーゲルブルン。ややこしい名前なのは、公女様だからであります。

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 ▲クリックしていただくと、左右1000ピクセルに拡大致しまする。

 ほんまはね、色鉛筆でじっくり肖像画風に仕上げたかったんですが、テーマだけ見つけておきながらモチーフが定まらず、けっきょくズルズルと4月29日の夕方まで一本の線も引けなかったから。
 何が情けないって、自分で産み出したキャラやのに、いくら描いてもなかなか同じのが描けないもどかしさ。

 いや、年月が経ってタッチが変わったとかいう問題以前に、「こんなんちゃう」「もっと可愛く描きたい」という邪念が入るからなんですな。こうなるともう、何をどうしてもあきませんな、ほんまに。

 まあ他で習作を重ねたりしつつ、時間もないのにアニメ観たりして『ココロの穢れ』をなんとか祓って完成にこぎつけたわけです。
 ちなみにやっぱり『1920年』やと思って描いてるせいか、やはりモノクロの方がどこかしっくりと見えてくるから不思議です。

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 ▲これもクリックしていただくと、左右1000ピクセルに拡大致しまする。

 ところで後に写ってるヒコーキは、第一次世界大戦時にイギリスの空を護った『ソッピース・キャメル』という戦闘機から機関銃を取り去ったプライベートプレーンです。かわいいでしょ?
 かのスヌーピーが作品中で彼女と同じようなゴーグルに革帽子で犬小屋に乗っかって『撃墜王ごっこ』で乗ってるつもりになってるのがまさにこのソッピース・キャメルなのです。

 最後になりましたが、ホンマは5月の看板娘のテーマとして毎年掲げてるのは『風』または『空』やったりします。
 なのでもともとは風になびく髪などを描くつもりやったんですが、いかんせんこういう場所───つまり空港ちうか滑走路───に起こる風はとんでもなくパワフルで、まず眼を開けてられませんのよ。

 そしてその眼は、主人公の青年が初めて彼女と出逢ったときに「空だ…空色の瞳だ」と一発で恋に墜ちる、大切な大切なお目々なので、つむらせるわけにいきませんで。
 イメージとしては名優ピーター・オトゥールのあのブルーアイ。

 まあ、そんなこんなでまたもバタバタで迎える5月、新緑と青空と風の月も、みなさんよろしうに。
 今月はなんやかやと出していきまっせ〜〜〜〜(≧∀≦)9 生命削ってでも。
 

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コメント

レトロな感じのTOP絵ステキ♪
機体などに全く詳しくないんですが、飛行機・戦闘機・ヘリなどを見るの大好きなんです^^
ジャンボももちろん良いけれど、こういった小さい飛行機だと「飛んでる!」感がハンパないでしょうねぇ…うっとり

投稿: もこねえ | 2011.05.01 02:56

こんにちは~!
ほんと、モノクロだとぐっとレトロっぽくなるのは、当り前っちゃ当り前かもしれないけれど、雰囲気がありますね。

15年以上前に、2桁の人間しか乗れない小さめの飛行機で、デトロイトとニューヨーク間を往復したことがあります。ほんまは片道だけの予定だったのに、ニューヨークの上空に雷があって引き返したというだけの話なんですが、いやはや揺れましてねえ、ひょひょっと高速エレベータの如く降下したりしてスリリングでした。

「生命削っても」なんて言ってると鬱になりますさかい、気ーつけまひょ。「ぼちぼち」いきまひょ。やりたいこといっぱいあるのわかってますけど、やりたいこといっぱいあるだけで幸せやと思うから。

投稿: 猫式部 | 2011.05.02 14:40

どもども、毎度ごぶさたでございます。 忙しい中でのTOP絵更新お疲れ様っした!
やはり複葉機はいいですえねぇ。この時代の機械はほんと生き物的ぬくもりがあってイイ。 なんというか、このお嬢さんも「機械を操縦する」というより馬みたいな「生き物に乗ってる」感じなんじゃないかしら〜とか思いますね。

投稿: SAK | 2011.05.02 23:02

*もこねえさん、毎度一番乗り、おおきにです!
いや〜、もう一ヶ月経ったんか、てな感じですな。
そう、この時代のヒコーキはいわばバイクや自転車です。それも今と違って安全性など未知数。なんたってエンジン以外は木と布と針金ですから。
 
*SAKさん、おひさです!ほんまはキャメルもじっくり描き込みたかったけど、時間切れでズルしました。(>_<)
まさにおっしゃる通り、当時の飛行機はクセだらけ、しかもこのキャメルは名前と違ってひどい“暴れ馬”で有名な飛行機。だけど彼女の腕はたしかなんですよ〜〜。

投稿: よろづ屋TOM | 2011.05.04 00:18

猫式部さん、お返事の順番が狂ったんは、スパム扱いになってしもとっったからです。すみません〜〜〜(汗)
どんなもんでもそうですが、普通の人にとってマイナスな事柄も、好きモノにしてみればそれが魅力やったりします。
ヒコーキの場合はまさにそれが“揺れ”や“体感できる振動”そして“爆音”なのであります。
私も大昔に一回YS11に乗ったことがあるんですが、ぶっちゃけジャンボより767より遥かに魅力的でした。

ところでこの絵を描いていて、改めてかつて観た夢を思い出して、あらためて「こらやらんとあかん!」と実感した次第です。
大丈夫ですよ、ありがとうございます&いつもご心配お掛けします。

投稿: よろづ屋TOM | 2011.05.04 04:50

よろづ屋さんコンバンワ!
トプ画かっこ良い~~(*^o^*)☆
モノクロにしてわざと汚れてたり
端が破けてたりする写真風にしても
いいかもと思いました(^.^)!
どこか懐かしさを感じるのは1920年をテーマにして
描かれてるからなんですね~。

私なにか1つのことを突詰めてやるっていうのが
どうも苦手のようです・・・
あれこれやりたくなっちゃうんですよね(汗)

投稿: いくにゃー。 | 2011.05.04 19:52

いくにゃー。さん、毎度です!
なるほど、わざとウェザリングするのも面白いですね〜。
ただ、私にとってこの絵の中の物語はあくまでリアルタイム。だから写真としてはモノクロでしか残せなくても、進行形の状態なのでカラーなのです。

まあ、ちゃんとお話が描き上がってから偉そうに言え、ってことなんですが。(汗)

投稿: よろづ屋TOM | 2011.05.05 13:41

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