あえて言おう。私はソースマニアである、と!

───とまあ、タイトルほど大げさではありません。記事を見ていただきたいが故の見出しです、ええ。
とはいえ、コダワリはあります。
コダワリ───三省堂国語事典だかによれば、どうでもいいツマラン事に固執することとか書いてありましたわ。
けど人生は一回きり、一日に食事を三度するとしてあと何回…いや、今の私は一日二回体制なので、もうぶっちゃけ年に365回、三年で1000回以上もの食事チャンスが失われたわけです。
ならば一回の食事で少しでも旨いモンを喰いたいのは当然でわありませんか。
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……などとシュプレヒコールをぶちかましてもしかたありませんが、日本で『ソース』といえば、イギリスはウースター生まれのあの濃茶色の甘くて塩辛くて酸味のあるアレを思い出さない人は、帰国子女くらいではないでしょうか。
ノ(´∀`*)「え?ソースって言ってもいろいろあるからねえ。デミグラス?ベシャメル?それともクランベリー?サルサ?ああ、なんだ、ウースターね。なんで日本人ってソースってアレしか言わないんだろうねえ」…などとヌカしよったらシバいたって結構です。ええ。
と、同時にウスターソースはなぜか大阪を代表する大衆グルメ文化の担い手でもあります。
言っときますけど、あたしゃ間違っても『B級グルメ』なんて呼びませんよ。だいたいね、イカ焼きもたこ焼きもB級なんかとちゃいますからね。ちうか、AとBのランクの違いてなんですのん、って声を大にして言いたいですわ。
そもそもね、フランスやイタリアで修行した一流シェフでも、おいそれとは美味しゅう焼かれへんのがたこ焼き、イカ焼きですからね。ちょっとも『B』やないんです。なめたらあかん。
お好み焼きソースの話は長くなるので次回に廻すとして、トップの写真のコレ。
小洒落たデザインのこのボトル、京都生まれ京都育ちの『オジカソース』でございます。鹿がシンボルなんで、奈良かいなと思たらそうでないのが不思議なんですが、それはともかく、このソース。
2009年の秋、『おちこちぶらぶらよそ見旅』の山科での取材中にたまたまこの工場の前を通りかかったんですな。
オジカソース?聞いたことないなあ…と思いつつも、工場の壁に描かれたロゴと鹿の紋章から放たれるオーラがごっつ気になりましてね。けどその時は荷物になるからと後ろ髪を引かれる思いであきらめて。
実は神戸にもマスゴミのアオリ文句で言うところの“幻のソース”ちうのがありまして。パンダ動物園でも知られる王子という街には『プリンセスソース』という、私が三顧の礼で尋ねても未だに見たこともないというシロモノがある。
そこは家族で作っておられるんで生産量が決まってて、おりしもTVで取り上げられてアッちう間に品切れ現象起こしてしまったんですな。だからといって無理な増産はせぇへんので、やっぱり手に入らない。
まあオジカソースの場合は工場もでかいのでそこまでではないんですが、京都のスーパーで探しても見つからなくて、結局大阪の高島屋百貨店で見つけたという経緯です。
この250mlサイズで¥450くらいですからイギリスはウースターの老舗、リー&ペリンソースよりちょっとジョートー。ちうてもあっちは145mlなんでトントンですかね。
それ以外の類似物では、レストランブランドの凝りたおしたドレッシングと変わらないお値段。
なので大量生産のソースに比べるとゼイタク品ですが、作る手間暇を考えたらかなり安い。いやそれよりも、直接手に一滴採ってペロリと味見していただくと、そのすごさがよく分かる。
たったひとしずくにもかかわらず、たちまち口中に拡がる果物の複雑な香りと甘み、なのに味の中心となる塩分はあくまで控え目。やがて息を吸い込むと、鼻孔から抜けて行くのは固すぎず柔らかすぎない酸味の存在感。
いちどクチにしたら普通のソースが頼りなく感じてしまう。
いえ、ほんとに味はさっぱりしてて、大手一般メーカーのソースほど塩分もないんです。でも、そうした一般メーカーの大量生産ソースは、いうなれば『ソースの味を付けるために掛ける』ソースでしょ。
しかし、このオジカソースは掛けることによって料理素材のうま味をググッとテコ入れしてくる。引き出すなんてノリでなく、料理の途中で埋もれてしまった筈の素材の存在感を甦らせてくる。
結果として料理そのものをさらにワンランク上げてしまうという見事さ。
コロッケ、トンカツ…でも一番のオススメは生キャベツの千切り。
ぶっちゃけた話、ひと玉でも食べてしまえる。
最近では料理番組あたりで取り上げられたようで、番組のタイトルをラベルに掲げたステーキソースなどのシリーズ物を手広く出されてるようですが、私個人としてはこの王道なソース一本槍で日本の食文化を席巻していただきたかった。
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上はわが家の卓上ソース部隊。
オジカソースについて思わず熱く語ってしまいましたが、例によって長くなったんで、続きとして次回は彼らの事をブツやかせていただきますわね。
ところで最後に昔話を。
大阪梅田の阪急百貨店は、かの偉大なるあきんどで優れた総合企業プロデューサーでもある小林一三氏が、単なる鉄道経営のみならず、恒常的な集客手段として沿線宅地開発から、終着駅への誘致策としてのイベント施設でもある宝塚歌劇、宝塚ファミリーランド、さらにそれら全てへのハブ基地としての日本最大の私鉄ターミナル駅と共に生み出されたもの。
なかでも梅田の阪急百貨店は、それまでは呉服屋から進化した大丸や高島屋などと異なり、今で言うショッピングセンターとしての性格も持たせるために、日本で初めて食堂やら遊園地スペース、さらにエスカレーターやエレベーターガールの配備など、とにかく阪急百貨店におったら一日遊んでいられるっちうワンダーランドやったんですな。
───え?ソースとなんの関係がある?
いいましたやん、食堂って。ヽ( ̄へ ̄*)
今でこそ大衆食堂にソース、醤油、カラシとかはセットになってテーブルのすみっちょに当たり前に鎮座してはりますけど、昭和初期の日本ではウスターソース自体が珍しいもの。
なんと、カレーみたいにお皿にのばした白飯と一緒に出てくるのはウスターソースという『ソーライ』すなわちソースライスというメニューがあったそうな。
まあ私らも幼い頃はご飯にソースをぶっかけて食べたことがないわけではないのですが、さすがにそれがメニューとして確立してたというのはびっくりしましたな。
ちうわけで、ダイコクソース編へ《つづく》。
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コメント
私も絶対ソース派。だし巻きにもソースかけてしまおうかというほど・・・(^_^ゞ
オジカソース、これまた青天の霹靂、灯台下暗し・・・今日もその工場のま近く(100mほど?)まで自転車で散歩に行ってたのに。
今度行ったら絶対寄ってみよーー♪ほんで、久しぶりにソーライ食べますか!(子供の頃食べた憶えがありますよ)
『ヘルメスソース』ってどうなんですか?これも幻のソースってマスゴミに取り上げられてた気がするけど・・・
投稿: 路渡カッパ | 2011.02.26 16:24
ソース…
うーーーん…
カゴメのとんかつ、ポパイ…あと、おたふく
くらいしか使ったことないです
1本あれば半年は楽勝でもつので、あまり買わない方なのかもしれません
オジカソースには惹かれるものがあります
うまそー♪
投稿: もこねえ | 2011.02.28 03:10
*路渡カッパさん、毎度です♪
だし巻きにソースですか〜。( ̄ロ ̄ ) さすがにう巻きはしはりませんやろけど。
ヘルメスソース、なんか聞いたことあるようなないような?私としてはやはりまずプリンセスソースを入手してからでしょうなあ。
*もこねえさん、毎度♪
カゴメのとんかつ、オタフクソースに関しては次回、ふれます。ソースもお国柄、土地柄が出てきて面白いですよ。
投稿: よろづ屋TOM | 2011.03.02 00:38