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2010.02.21

愛がイッパイ!!『はなまる幼稚園』しかもけっこう懲っている。

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 なんといいましょうかね、とにかく愛らしい、愛おしいんですよ、どのキャラクターも。
 そしてすごく温かい。この暖かさは最近では『ARIA』シリーズ以来でしょうか。
 お話の発端はよくあるパターンで、あかんたれな主人公の“つっちー”こと土田青年が、幼稚園の保父さんとして初出勤する朝にやたらおませな幼稚園児の少女“あんず”と出逢うのですが、じつはこの子、かつての高校での先輩の娘だったという所から始まります。

 
 はじめての幼稚園は彼にとって何から何まで新鮮だけど、慣れない勤務に振り回されることばかり。でも同僚のカワイコちゃん先生にひと目惚れしたり、幼い子どもたちにいろんなことを教わったりで、バタバタのうちに日々が過ぎて行く。

 一応彼が主人公ではありますが、この作品がユニークなのは、彼の視点で描いているばかりでなく、逐一、個性的なキャラクターごとの視点に切り替えることで、幼稚園という狭い社会の縮図でありながら、さまざまな立場からまんべんなく描いていること。
 だからあるキャラにとっては深刻な問題が、他のキャラにはどーでもいい笑い話だったり、またその逆になったり。
 しかもオトナはオトナのつきあいがあり、子供には子供なりのつきあいがある。
 その領域が重なり合う部分がこの物語では幼稚園というフィールドで、さまざまな摩擦やら和合が起こりながら日々が過ぎて行くという、当たり前でありながら実はあまり描かれてこなかった切り口だったりします。

はなまる幼稚園

 しかもキャラクターの誰もが最高にキュート!!
 なかでも私は『ぱにぽにだっしゅ!』の一条さんみたいなルックスの“ひいらぎ”ちゃんが大のお気に入り。ちなみに、今回のキャプチャは第三話より。

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 写真上段左、礼儀正しくお行儀もいい柊ちゃん。「今週中にこの本を読み終えるつもりです」と言ってる本は『20世紀の米ソ宇宙開発史』。ちゃんと理解している上に、それどころかオトナである主人公・土田青年も読めない漢字をスーラスラ。しかし着ている服は作中に登場するアイドルキャラクターの“パンダ猫”の着ぐるみ。
 このへんのギャップがたまりません。
 しかもシャイで、褒められたりするとその照れ具合がまたたまらなく可愛い。
 ▼下の動画もどきは、つっちー憧れのヒロインであり、あんずの恋のライバル、山本先生に着ぐるみ姿を可愛いと褒められて踊り出す“パンダ猫”の踊り。

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 作中、踊りながら♪ぱっぱ、ぱっぱ、ぱんだねこー♪と唄ってますが、もしかしたら柊ちゃんCVの高垣彩陽(たかがき あやひ)さん(アニソンユニット・スフィアのひとり)のアドリブ!?

 そして下段左は泣き虫さんの小梅ちゃん。杏、柊、小梅で三人揃ってかしまし娘…というよりブーフーウーか。ゑ?どっちも古すぎて解らん?ググリなさい、ググリなさい。

 しかし柊ちゃん、イイ!

 ヽ(´∀`*)ノ こんな娘、欲しいわあ…なんて思ったのは『らき☆すた』のこなた以来です。もぉ、かわゆーてたまらんでしょうなあ。

 ルックス的にはご覧の通り、なんせ出てくるキャラがみな幼稚園児なので、見てくれだけはいわばオール『ぽてまよ』状態なんですけど、意外に4〜6歳児の行動パターンがきめ細かに描かれているのには驚きます。
 とにかくなにもかもマイペースな園児の中、ことに合わないトイレのタイミングとか、焼いても焼いてもきりのない世話とか、だけどどんなにおませで憎たらしいことを言っててもその根底は純粋なところとか。
 まあ、そのかわり残酷な部分もオブラートもなにもなしのストレート直球なんですけどね。

 しかもこの手のアニメだと、サザエさんとかクレヨンしんちゃんみたいに、ある程度のパターンに陥る(そのマンネリズムを打破するのが劇場版しんちゃんだったんでしょうね)んですが、毎回エンディングも懲りまくり!!
 なんと、キャラソングも交えながら毎回のように異なるエンディングアニメ。
 ありそうでなかった、粋なはからいではないでしょうか。

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 この第三回のEDは、懐かしの8mmフィルム風の手ブレまくりでノイズ傷だらけで粒子荒れ荒れな独特のタッチに、手描き風テロップの文字がいちいち芸をしながら出たり入ったり。実にいいセンスです。歌はつっちー憧れの山本先生役、葉月絵里乃さんの唄う温かなアコースティック・バラード。もぉ、たまらん愛おしさです。
『ARIA』の灯里ちゃんもそうですが、彼女の声って母性的な暖かさがあるんでしょうね。

 そして絵に描いたようなツンデレもどき、主人公の妹が初登場する第六話のエンディングなどはまるでミュージカルか、他のアニメの一シーンのよう。ただし、流れのままに“妹萌え”ネタ満載ですけど。

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 おおきなオトモダチは上の画像一枚だけでもどんな展開か丸わかりでしょう。さすがガイナックス。

 とにかくいろんな可愛いが満載です!! いあ、可愛すぎる!! 絵も可愛いし、話もなんかたまらん愛しさです。

 本来幼児の世界を描くマンガってのは、初期の『クレヨンしんちゃん』などもそんな感じでしたが、もともと描いている視点がオトナなんですよね。『ちびまる子ちゃん』も。
 まあ描いている人がオトナだから当然なんですが、だからといって子供の目線に降りて描いた、幼児用絵本みたいな目線でエピソードを描いたものは意外に少ないのではないでしょうか。

 子供をオトナが観た子供の姿として描くのではなく、“幼い人間”または“純朴で小さな人”として描いてある。

 だからこそ『はなまる幼稚園』は、ひとつのエピソードをオトナの目線と幼児の目線、同時に描いている所が新鮮なんです。
 オトナにとっては取るに足りないことが幼児には深刻な問題だった…みたいなエピソードは今までも描かれてきましたが、たいていの場合いずれか偏った立場にカメラが据えられているんですよ。
 その場合、視点として定められなかった側はあくまで傍観者としてしか描かれない。

 けど、この作品は常に両面から描き、しかもふたつの視点は必ず融合する。
 片方は知らないまま終わるということがない。

 この作り方、ご都合主義で理想的なだけかも知れませんが、すごくステキな持って行き方だと思うのです。子供に行儀をしつけ、導くのはオトナの義務ですが、同時にオトナが子供に教えられる事は無数にあります。
 毎回、この物語はそのことを愛に包んで教えてくれる。あまりにも心優しいので、泣けそうになるほどです。

 そして現時点では“お笑いぐさ”みたいに描かれる、主人公の青年保父さんと、彼にアタックしまくる“おませな園児”あんずの関係ですが、じつはあんずの母親───主人公の先輩───は、高校時代に教師だった男性と結ばれて、そうして生まれたのがあんずなんですね。

 つまり、年齢差で言えばあんずと青年とほとんど同じなんです。

 普通なら、幼い時のタワゴト…のはずのことが、万一十数年後でもあんずの気持ちが変わらない場合は、もしかしたら?なんて遥か未来のロマンスにもドキドキしたりなんかできる、“含み”があるんですね。
 現に、私の親友の一人は20歳年下の奥さんをもらっております。犯罪です。悪魔の所業です(おい)。

 いやいや、ステキですよ。ええ。結婚当時、そいつはデブだわハゲだわで…いや、良いヤツですけど、時間にルーズで妙なとこ無神経で、あ、優しい奴ですが人前で屁はこくわゲップはするわ、女の子デートに誘うのにダボダボのジャージだわ、信じられへん行動を…………あ〜〜〜。それはともかく。

 今は山本先生に夢中なつっちーで、杏のジェラシーが微笑ましいけど、数年後には立派な恋愛シミュゲームなスタンスに突入するのを想像するのもまた楽しいかも?
 しかしこの山本先生が恋愛というか異性に鈍感で奥手というのが罪作りかつ、お話を濁らせない要素なのかも。

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 さきの“ひいらぎちゃん”意外にも、あ!こういう子、おるおる、いやむしろ、自分は幼い時こんなやったなあ、みたいな子がなんぼでも出てくるんですよ、男の子も含めて。
 昨今はませてたり、可哀想なくらいにこまっしゃくれた描き方をされた子供像が多い中、すごくナチュラルで、またナチュラルだからこそ奥の深い作品になっています。

 こんな子どもたちの心を傷つけてはいけない…という、つっちーの懸命さもいい味出してます。

 お話はもう1クール中、半分過ぎてしまいましたけど、一話ごとにほっかほかになれますのでゼヒのこる数話をご覧くださいな。

 制作はガイナックス。エヴァやグレンラガンからは想像もできない真逆な世界ですが、最後に出てくるテロップが『はなまる幼稚園保護者会』なんてネーミングからも、この作品に寄せるスタッフの気持ちが分かろうもんぢゃありませんか。
 例によってラストショットはガンガン関係と思われる作家さんたちのキャラ絵。
『月詠』あたりからはじまったこの流れ、私は大好きです。

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コメント

いや~自分はなめてました!
はじめまたふざけたロリアニメ作るのかよと思ったら、製作ガイナックス・・・。
何かやらかす予感が・・・。
で見事にはまりました!
むちゃくちゃなようで面白い!
杏は、暴走気味な恋する乙女!
(母親持つぱしって高校時代に先生との間に杏作っちゃうし・・・。)
柊は、異常なほどの博識!
(幼稚園児なのにふかんで見る能力まで、ツッチー尾行しながらやはり幼稚園児に備考なんて無理かなんて冷静な判断を)
小梅ちゃんはほっとけない子?
特に目立つわけじゃないけど、ほおっておくと危ないと言うか・・・。
山本先生は鈍さ爆発!
と思いきや園児に対しては、すごく気がつく!
杏が手伝いしてるつもりで、散らかしまくってるのをバレないようにこっそり直すあたりすごいな~と思いますね~!
水着姿は別の意味ですごかったですが・・・。
どれだけ続くかわからないけど、最後まで楽しめそうですね~!
なんちゅうか萌えアニメと言うより癒しアニメ?

投稿: ポニ萌え | 2010.02.21 01:05

ポニ萌えさん、毎度です!
やはりチェックされてましたねー。
杏にせよ、杏ママにせよ、無軌道なようで恋愛に真剣ってのがいいですよ。そして登場する誰一人として人間関係をなおざりにしていない。
普通ならその他的扱いの筈の、他の先生たちもちゃんと生きて存在感がある。
こういう真面目な姿勢を高く評価したいですね〜。

投稿: よろづ屋TOM | 2010.02.21 15:36

うちの自宅はお隣が「保育園」でゴザイマス、台所の隣(通路がありますが)は「お遊戯室」でまあ賑やかなこと、、庭によくボールとか短冊(?)とか転がっています、、、たまに侵入者もおりますが、、

投稿: ざんぶろんぞ | 2010.02.28 23:10

ざんぶろんぞさん、毎度です!
(゚ε゜;)なんと。ざんぶろんぞさんちはもしかしてお寺とか!?
いずれにせよそれは平日家に居たらかなりかまびすしいですねえ。

反対に山本先生みたいな美しくうら若き保母さんとの出逢いはござんせんか?いっそ侵入してきたイントルーダーをダシにしてですね……

投稿: よろづ屋TOM | 2010.03.01 05:10

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