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2009.08.04

今こそガンダムと戦争を考えよう:1 〜武器プラモの功罪〜

 手前味噌ですが、これから4回にわたって戦争に関してクドクド書いてみようと思います。そしてこれは私の映画ブログ『よろ川長TOMのオススメ座CINEMA』とのコラボ?企画でもあります。

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 ガンダムが30周年ということで盛り上がっています。
 生まれて初めてガンダムを描いてみましたよ。よくこんな複雑なモン、アニメにしましたなあ。あたしゃ二度とゴメンです。途中でイヤになったんで所々ヘンです。すみません。
 やはり観るだけがいい。てことでBSで久々に数本観て、あらためて面白い、よくできた作品だと実感しました。
 同時にガンプラ、と呼ばれるプラモデルも売れに売れてすでに30年ってことです。ウチにも初期の出来の良くない時代のが未組み立てのままたくさん眠っています。

 でも。

 
 いくらカッコ良かろうがガンダムって“人型兵器”…つまり人殺し機械なんですよね。架空ではありますけど。

 そして私が子供の頃、男の子が夢中だったプラモデルは、零戦、キングタイガー戦車、戦艦などなど。とくに私は第二次・第一次世界大戦の航空機のマニアです。
 架空のガンダムと違って、本当にそれによって大勢の人を殺し、また、戦い敗れて死にました。
 刀剣や銃器もそうですが、野郎ってのはどうして最初から人を傷つけ殺すために生み出されたものに何故こんなにも心が惹かれるんでしょうか。

 ある意味、魔物が取り憑いているといってもいい。

 それでも、それらの本物が戦争で人から奪った生命───人生の重さは計り知れないものだと考えると、手放しで模型を愛でる手にもふと迷いが生じたりします。

 ガンプラと第二次世界大戦ではスタンスに大きな違いがあります。

 実際はどうか分かりませんが、ガンダムのかっこいい部分、勇ましい部分に男の子は惹かれ、人間ドラマやキャラクターの部分に女の子は惹かれているのだと勝手に解釈しています。
 一方、実際の戦争の話に胸をときめかせるのは野郎だけでしょう。三国志や戦国マニアの女性はたくさんいても、第二次や第一次大戦の女性マニアなんてのはまずお目にかかれないと思います。

 山本五十六、ニミッツ、スプルーアンス、ドゥリットル、ロンメルなどの名将たち、ガーランド、ハルトマン、ミルヒ、メルダース、そして加藤、坂井などのエースたちの名や人物像なんて、戦史にまで足を踏み入れないと知る事はまずありません。
 さいわい?私はプラモデルの資料として興味を持ち、そこから戦史へ、そして大人になるにつれて歴史に興味を持ちました。
 それと並行して、十代前半で神戸空襲などを経験している母から聞かされた“地上の”話。
 ふたつを併せると『戦争』の姿が浮き彫りになってくる。

 政治がらみで数字として人の生命をハカリに掛ける連中の思惑。

 何も知らずにただ空から降り注ぐ厄災になすすべもなく殺される民衆。

 私も幼い頃は戦争映画の勇ましさ、かっこよさ、ヒロイズムに随分流されました。
 男というもの、男を形作るY染色体はXからひとつ欠け落ちてできるものなのです。

 欠け落ちたひとつは、もしかしたら思いやりや優しさかも知れません。
 だから男は戦いを好む。敵を殺す事に快感を覚える。満足感を感じる。そしてそんな破滅を本能的に望んでいる。
 生命を育むのは母、女性だけど、生命を発生させるのは男。なのに、荒ぶる心で殺したがるのも男。

 本当は男がいなかったらくだらない戦争は起こらないのかも知れません。
 次回は明後日、戦場についてお話ししたいと思います。

 《つづく》
 


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コメント

「国民的アニメ」扱いのガンダム、実はどのシリーズもまともに見たことないです。そのくせ、先週は「トライダーG7」見つけて借りてきちゃった。。。(爆)

男性は優しさが欠け落ちた…というより、両面を持った「より完全な人間」から攻撃性に特化した部分を切り離した存在と思ってます。(進化論とか置いといて、神秘論的にですけども)

ま、昨今じゃ「男らしさ」とか「女らしさ」とか過去の遺物になりかけてますけど(笑)

投稿: SAK | 2009.08.04 23:04

SAKさん、毎度です。
今でこそガンダムは独り歩きしてますが、本来『ザンボット3』『ダイターン3』とで三部作完結だったはずなんですよね、たしか。
いずれもそれまでのロボットアニメをひっくり返す新機軸でした。

その対極がコンバトラー、ボルテス、トライダーなどの故・長浜監督のシリーズ。どれもが友情、勇気、思いやりがテーマで、当時は私も毎回ワクワクして観てました。

しかし実はこのワクワクがそのまま人間が持つ本能的な暴力性の裏返しでもあるのかな…とも考えるんですよ。子供の時の気持ちはウソがないだけに尚更です。要はそれをどうコントロールできるか、するかなんですけど。

投稿: よろづ屋TOM | 2009.08.05 00:56

富野さんの作品は、イデオンで全滅とか(戦争やる様な馬鹿は全部死んでしまえ)もやってますしガンダムも当初の計画では、アバオアクー前にグラナダに行ってキシリア倒してアバオアクーでギレン倒してサイド3でデギン倒してと言う、戦争やる馬鹿みんな死んでしまえにする予定が打ち切りでアバオアクーで終わったため名作になったと言う皮肉が・・・。
Zガンダムに関しては、当時作るのが嫌(新しい物でガンダムを超えたいと言う事で、ガンダムのネームバリューは使いたくなかったらしい)ですが他作品の制作費の為にガンダムはイデオンとセットでゴミみたいな値段で権利を売ってしまていたので、権利者から書くように言われ作ったため、NHKのトップランナーに出るまで自分でも見直したことが無かったとか当時制作強要側に、対する反発でひねくれまくり主人公カミーユを作ったら逆に時代にマッチしてしまったと言う皮肉も・・・。
確かにガンダムまでの富野作品ってライディーンは、侵略者だし、ザンボット3もガイゾックとか言う宇宙人のペットだし、ダイターン3もメガノイドと言う主人公の親父が生み出したサイボーグ確かに人同士で戦うと言うのは当時では異例でしたね!
ガンダムの後のトライダーG7で、また敵は宇宙人になりましたし!
ちなみにVガンダムとか∀の頃から女性の偉大さを強調した作りになっていますね。
女性は命は生み出す力があると!
∀の最後の方なんて女にはこのバカな戦いを語り継いでいってもらわなきゃいけないんだよと単身ターンエックスに挑んだ、コレンナンダー!
ちなみにもし見る機会があったらですが、富野監督が総監督をされた、DTエイトロンと言う作品お勧めしますよ!
地球温暖化で滅びかけた頃のお話です!

投稿: ポニ萌え | 2009.08.05 05:44

ぐはー。ポニ萌えさん、長文コメどーも。
私も以前は仰るように受け取ってたんですが、トシ食ってくると「あれ?違うな。」って思えてきました。ご当人がテレビで言ってるのもどうもカムフラージュっぽい気がしますし、自分がやってることを分析しながら行動する人なんていないでしょうし。

それに関しては後日の続きで。

ただまあどんな創作物もそうですが、予算、対立意見、時代などなんらかの逆風や向かい風がないとイイモノはできないと言い切っても良いと思います。そしてその苦労は並大抵じゃないしそれは当事者以外には絶対わからない。その場にいないのに完成品の上っ面だけ見て、あとで色々ほじくりまわすのは簡単ですが───ただし、真心や魂のない作品は絶対に判ってしまいますけどね。

投稿: よろづ屋TOM | 2009.08.05 10:28

確かに男って言うものは戦いを好むものなのかもしれませんね。
戦争を起こす統率者は基本男ですしね。
けれど統率者、つまり偉い方々は自分の手を汚さずに人を殺し戦線で戦う兵士たちは的を殺すことを躊躇っても脅迫されているかののように仕方なく人を殺す。
そして殺されたものを知っている人は酷く傷つき悲しむものです。

そんな悲しさなどを擬似的に感じさせてくれているのがガンダムだったりします。
たくさんの戦争の資料とかを読んだりしていると。戦争を起こす側の人は、それを誇りに思い、
戦争をする側はそれを悲しみと捉える。
ガンダムはそういうものがとてもきれいに描けていると思います。
ZZなどでは最後はハッピーエンドのような終わり方でしたが、Zの最後はかなり胸にわだかまりを感じるような最後でした。
ファーストをのぞいて自分が一番評価しているのが∀ガンダムです。
あの作品はひげのガンダムが好き嫌いを分けていると思いますが、内容は、今までのガンダムの歴史を黒歴史として、反戦のような意識を感じました。
人の欲や恨み。
そして、人類はみな同じものとして協力し合うものと言うことを考えさせるような内容です。
個人的にひげのモビルスーツは好きなのですが、
その独特のデザインのせいであまり見ていない人も多いようですが、内容としては20周年杵作品として恥じない内容だったと思います。

でもやっぱり人間ってものは戦争を続けることになるのでしょうね。
過ちは犯してからじゃないと気付くことのできない、ある意味で盲目な人が多い世の中ですから。

投稿: セトユーキ | 2009.08.05 19:30

セトユーキさん、いらっしゃいませ&はじめまして!
時代小説にはよく『血に酔う』という表現があります。平素どんなに穏和な人間でも異常な環境下で狂ってしまい殺戮や破壊に快感を覚えてしまう状態というのが誰にでもあるのだそうです。
そうした様子もしっかり描かれているのもガンダムのもつ凄みだと思っています。

実は私も仰るように∀ガンダムは最初の段階で観なくなった部類です。マシンは興味ないのでデザインのせいではなく、単に富野監督作品のカラー傾向に食傷気味だった、というのが正直なところ。
でもあれから随分経って今回こうして記事を書いてみて少し見方が変わってきました。年齢を重ねたせいかもしれません。それに関してはこの記事の『その3』に書いています。
同時にセトユーキさんが仰る“ガンダムが見せてくれる戦争”に関しても触れていますのでよろしければもう少しお付き合いください。

∀ガンダムも劇場版2本を観てみたくなりました。ご紹介ありがとうございます。

投稿: よろづ屋TOM | 2009.08.06 17:55

こんにちは、よろづ屋TOMさん♪
ともやの実家は御殿場で、すぐ近所に駒門駐屯地があったんで、戦車は割りと身近な存在でした。
自衛隊でのお祭りでは、必ず戦車に乗って走り回っておりました(運転はちゃんと自衛官の人ですよ♪)。
圧倒的なタイガーよりは、シャーマンといった可愛らしいのが好きでしたけどね(笑)。

実は戦争映画って大嫌いなんですけど、こういう戦闘機や戦車って大好きなんですよね。
この大いなる矛盾。
でも人間が使わなければ、この子たち(←あ、もう擬人化してる?)は人を殺す事も無いんですよね。

それにしてもイデオンは子供心に本当にショックなアニメでした。
改めて観直してみたいですね〜。

投稿: ともや | 2009.08.09 06:35

ともやさん、毎度です。
そういえば私、実際の現用兵器って嘉手納上空を二機編隊で上がってゆくF15しか知らないんですよ。
戦車に乗るってすごい体験ですよね〜。想像できません。
友人は海自に知人がいるので潜水艦に乗せてもらったことを自慢してましたが。

イデオン、TV版と劇場版では終わり方が違うので意味合いが変わってくるんですが、私ももう一度ちゃんと観たいと思っています。
でもキッチ・キッチンの最期がキツすぎてねー。ためらいますねー。

投稿: よろづ屋TOM | 2009.08.09 22:57

戦争アニメの功罪、いいお題で、こうゆう話はどうでしょう、デビルマン、レインボー戦隊ロビン、サイボーグ009、エイトマンなどを手がけた、辻真先さんのお話、子供のころ、中国や朝鮮の人をいじめているまわりの大人たちの姿を見て育ったそうです。戦争が終わり、大人たちが戦争の言い訳をします。人助けであったと、中国や朝鮮半島の人たちを救うためでもあったと、まあ結論として辻真先さんは信じないことにしたそうです。
あの戦争はすべて日本のためであったと、断じて、ほかの国の人のためではないと!、人助けの戦争ではないと!、そうおもうようになったとか。大人の言動を、子供は見てます、そして考えます。そんな人の作品にふれられたと、言うことは私にとって幸せだと思っています。

投稿: ka-zu | 2012.10.09 12:43

続けて申し訳ありません、デビルマンやレインボウー戦隊ロビンではガンダムネタからは、ちょっと外れますね、すみません。
しかし富野監督の先輩たちがどんな作品を作ってきたかは重要です。
そういえば、富野監督のライバル長浜忠夫監督の電磁マシーンボルテスⅤや闘将ダイモスは海外で放送中止や禁止の憂き目を見てきたとか、韓国では軍人の反乱が起こるダイモスが、マレーシアでは敵を刀で切るところが、問題にされたボルテスⅤもっともこちらは、子供の人気が高いことから大人の目を引いたのが原因だったとか、私たちの知らないところで、アニメの関係者は苦労してきていました。
どう作ればいいのかと、しかしそれでもあえて戦争をテーマにする.これは、先輩から受け継いだ富野監督の、いまだに戦争から脱しきれていない、この世界に対しての挑戦なのではないでしょうか。
いつまで戦争をやるつもりかと、”人類は衰退しました”ではすまされません。

投稿: ka-zu | 2012.10.12 13:37

ka-zuさん、遅レスで申し訳ありません。m(_"_)m
かつて『ガンダムSEED』とその続編が放送された際、あまりに“実際の戦争における政治的構図”を赤裸々に描いたために、なんらかの反動があるのでは…とこっちがハラハラしましたが、さいわい“そっち方面”の人たちはアニメそのものを小馬鹿にしてるお蔭で一切、難を逃れたようです。

反対にあの作品を多感な時期に観て育った若者は、私の世代よりも早くそうした汚い構造に気付いてくれる事を期待しています。
少なくとも、戦争しないと食っていけない大国や異常な感情をベースに戦争を続ける国々のゆがんだ政治よりは、我が国はずっとずっと“自由な思想”をはぐくめるのですから。

投稿: よろづ屋TOM | 2012.10.21 14:05

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受信: 2009.08.09 02:01

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