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2009.01.26

『もやしもん』を読むと酒に逢いたくなりませんか?

Moyashimon7 はじめてこの作品に出逢ったときから思っていたことですが、“静かなる情熱”をすごく感じるんですよね。いや、今さらなんて言わないでくださいよ。
 世に、ウンチクを語る小説やコミックは数々ありますが、「ゑー、何ゆーてんねん」とか「ソレは違うやろ〜」と突っ込みたくなると言うか、なかなか素直に染み込んでくるものというのは少ないものです。

 知識というものは魔物で、知らない事柄は初体験ばかりなので大抵は素直に鵜呑みして感心しますが、ある程度知ってしまうと今度はいきなり物識りもどきの評論家になって自分と同等のエセ知者を批判してしまう傾向があります。
 しかしじつは、ごく短いものさししか持っていないこと、それももしかしたら目盛りのいいかげんな歪んだ物差しであるかも知れないことも気づきませんね。

 (-_-;) もちろん他人事ではありません。自分のことです。

 そもそも知識なんて泥濘を地盤にした建物みたいなもんで、どんなに立派にそびえ立っていても意外なことで瓦解する可能性を秘めています。
 歴史などが良い例で、ひと昔前の常識が現代でお笑いぐさになったり、またその逆もしかりですが、もとをただせば単なる記録に過ぎません。
 その記録の端々を研究者たちが自分の心や経験を編み込んでひとつの事実として描き出したものがひとつの知識という形になり、その中にこめられた情熱の度合いや色合いによってその形もさまざまに変化してゆくのでしょう。

 この『もやしもん』を読むたび感心させられるのは、その圧倒的な情報量とか知識もさることながら、それよりもそれらの知識を見つけ、艱難辛苦紆余曲折の末に編みだし育んでいった無数の名も知れぬ研究者たちに対する並々ならぬ尊敬の心、畏敬の念がヒシヒシと伝わってくることです。
 しかもこれだけ圧倒的な知識の前には自分の無知を認めてひれ伏すしかありません。

 ところで知識は伝えて共有してこそ意味がありますが、難しいことを簡単に説明できるひとこそ知恵者だと思っています。その意味でもこの作品ほど菌類などというとんでもない世界を解りやすくしかも親しめるように描き、しかも揺れ動く若者たちの青春群像(…と捉えると堅苦しいかも知れませんが実際内容の濃度はかなり高い)と両立させている作品は希有の存在ではないでしょうか。
 手塚治虫漫画賞は当然ですね。


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 さて『もやしもん』を読んでいると、やたらと酒、それも醸造系の酒が欲しくなります。
 おなじく、味噌や醤油の発酵食品をあらためて味わってみたくなる。
 そこでたまたま夜ご飯が魚とか和食系だったのでさっそくお酒を♪

 Nihonsyu_to_buri

 ナマグサ系だといつもなら熱燗にするんですが、今回は昔通った居酒屋の大将からいただいた大型の利き酒用ぐいのみを引っ張り出してきて冷酒。肴は鰤の塩焼き。
 盃やぐいのみと比べると小型のコップくらいある。湯飲みといっていいサイズですが、あえてナミナミとは注がない。これだけ大きいと器の中で酒の香りがちゃんと立つので特徴がよく判る。ワイングラスと同じ理屈ですね。さすが、これも先人の知恵の結晶。

Mizuna_to_oage

 で、この世のメインディッシュは『水菜と薄揚げの鍋』。具はそれだけ。かーなーり、チープです。チープですが、これがまたウマい。昔はこーゆーの、なんとも思わなかったんですが、池波正太郎の『仕掛人梅安』シリーズを読んでからものすごく好きになりました。
 グラグラに煮立てた少し甘めの出し汁にひたすらワシワシと水菜を掴んではぶちこみ、好みの火の通り具合で好きに取り出して食す。これだけです。
 のこったおつゆで雑炊も良し、餅やトックやうどんをぶっ込むも良し。

 池波先生は『鬼平犯科帳』でのウマいもんネタがよく知られ、食い道楽として随筆本も出されてますが、あいにく私が読みふけったのは『梅安』のみなのでその両シリーズに登場するご馳走がどんなものか知りません。

 しかし『梅安』シリーズに登場する“うまいもの”はけして高級食材とか懲りまくったものではなく、まさにこの『水菜と薄揚げ鍋』のようなものがほとんどなんですね。
 ただし、材料にはいいものを使う。といっても、ドコドコ産の…ブランド志向ではなく、新鮮な野菜、新鮮な豆腐、たっぷりの出し汁といった調子。逆に言えばいちばんゼイタクなのかも知れませんが。
 困ったことに読んでいると腹が減って腹が減って。そして、飲みたくなる。

 いかん、書いてるとまた腹が減ってきました…栄養的にはヘルシーでも、食べ過ぎたら元の木阿弥ですね。注意、注意。
 
  

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コメント

『水菜と薄揚げの鍋』
早速やってみたいと思います。
水菜大好きです。

投稿: さくら | 2009.01.27 09:50

さくらさん、毎度!
おお〜!薄揚げもた〜〜〜〜っぷり用意してくださいよ。ポイントは薄揚げですから。

コツはお出し(最近では『ヤマサこんぶつゆ』と『キッコーマンだし醤油』の組合せでけっこう簡単にいい味が出せます)で、まず薄揚げをある程度炊いて、薄揚げから出るダシも引き出すことです。
というか、この鍋では薄揚げが『具』ではなく寄せ鍋の肉に匹敵する役職にあるところが特徴になってますので。

あとは食べるに従っててきとーに味を整えながら(水菜から水分が出るので)薄揚げもガンガン追加します。
シンプルなので七味や山椒も良く合います。胡椒で洋風なアプローチもイケました。

そうそう、残ったときは少し味を濃いめにしておいて、次の日卵とじにしてもなかなか良い総菜になりますよ。
実に“つぶし”の効くお鍋であります。…三行のコメントに長文がえし。

投稿: よろづ屋TOM | 2009.01.27 15:25

ありがとうございます^^
いっぱい買ってきます!
・・・。

無理やり↑3行。
許してくだされ~

投稿: さくら | 2009.01.30 13:15

さくらさん…
( ̄Д ̄;;) 無理矢理、でありますか…

投稿: よろづ屋TOM | 2009.01.30 14:03

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