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2008.09.07

ああ。やっぱり『七人の侍』だ…(つ▽`);;

Shichinin_no_samurai07

 もお、何度観たことか。でもキチンと観たのは今から20年ほど前、長い時間を経てリバイバル上映された時。3時間半に及ぶ大作がまったく長さを感じさせなかった。終わった時、立ち上がろうとしてお尻の痛さに初めて気がついた。

 面白いとか、すごいとか、どんな賛辞も足りないこの映画には、ない要素がない。

  

 映画が好きな人には、必ずといって良いほどソウル・オブ・シネマ…魂の映画が一本はあると思うんです。好きだとか、たまらんとかそんな事を越えて、映画から得たことが人生の指針になってたり、辛い時苦しい時にパワーをくれる映画。
 私の場合はこの『七人の侍』。
 今年は黒澤明の没後10周年で、NHK BS2で彼の全作品を年代順に放送するというとんでもない企画をやってくれてます。そして、今日(もう昨日ですが)9月6日が黒澤監督の命日…というわけで、彼の最高傑作として名高い『七人の侍』の放送となったのです。

 細かいスジはウィキペディアにちゃんと書いてます。なに、ネタバレですが全然問題なし。

 ネタバレなしのオススメ記事をお望みなら、よろ川長TOMの『オススメ座CINEMA』でやっぱり書いております。あ、もちろんこの記事もネタバレはしてませんよ。

 もうね、この映画のドコが良いか?なんて書き始めたら、何冊でも本が書けるんですよ。いや、私に限らないでしょう。文章を書けるファンなら、みんなそのはず。千人のファンがいたら千冊の本が生まれてくるはず。
 じゃあ、どのシーンが好きか?これも難しい。どのシーンも味わい深く、しびれてしまうほどに名台詞と名シーンだらけなんで。このへん、オリジナルガンダムファンと似てるかも。

 上の写真は、志村喬(しむら たかし)演じる島田勘兵衛が登場、彼の性格と腕前がイッパツで解るシーンのあと、それを観ていて追ってきて弟子にしてくれと頼む若侍・勝四郎と、どうしてほしいのか、ただついてきたうろんな雰囲気の男・菊千代のカット。
 ここから七人の侍が集結をはじめる、ワクワクする物語の『承』であります。

 いやあ、台詞まで暗唱できるほどなのに、やっぱりまた観てしまう。そして今回は画面の隅々まで観た、見た、見まくりました。やっぱりね、上手いとか、すごいとか、巧みだとか、もう、そんな褒め言葉が意味を成さないほどに、隅から隅まで神経が行き届いていて隙がない。
 番組の解説でも言ってましたが、フツーの邦画の予算が2〜3千万だった時代に、当初7千万でとっかかり、結局最終的には三倍の2億数千万かかったそうな。しかもその金額、今の金額で計ると30数億だとか。

 もちろん、中止させろとか、オトナの事情がからみまくったそうな。でも黒澤監督、野伏せりが攻めてくるクライマックス直前でブチ切れた状態のラッシュ編集を作って、偉いさんたちに試写会を開いたのだとか。
 そりゃあ、偉いさんといえども映画が好きで映画会社やってるんですもんね、あそこでブチ切られたら身もだえしますよ。

 菊千代「おおお!おっほぉおおおおおお!来やがった、来やがった!! 野伏せりだ!!」…ぷつっっ。

 Σ( ̄ロ ̄lll)//  ゑゑゑゑ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!ちょちょちょちょ!つ、続きは!?

 ざわざわざわ…めっちゃ盛り上がったところで急に終わった映画に試写室は騒然となったでしょうね。昔はよくフィルムが途中で切れたりしたけど、偉いさんたちも最初はきっとそれだと思ったかも。
 でもスクリーンの前へ黒澤監督が出てきて、クールに告げたんでしょうか。
「このままでは続きはできません。予算を出してくだされば、終わりまでできます。」

 いやあ、ニクイですねえ〜〜〜〜!そーゆーところがさすが世界有数のエンターテイナー。人が何を観たがるかを心得つくしての素晴らしい作戦。でも当時黒澤監督、42歳だったそうな。すごいよなああああ。度胸といい、徹底した職人技といい、ど根性といい、やっぱ微温湯の世界で生きてきた戦後昭和生まれは明治生まれには勝てない。

 役者もすごいんですよね。
 みんな、戦争という時代を生きてきた人たち。兵隊にとられてようとそうでなかろうと、いつ自分が戦場へ行かされるか判らない。自分の知人、友人が当たり前のように戦地へ行っては無為に命を落とすことが日常の時代を生きてきた。
 しかも、昭和29年。そのあとの混乱の時代の中で這い上がろうと必死な時代に作られた映画。同じ年には『ゴジラ』が公開されている。

 黒澤監督は「誰も観たことのない時代劇を作ってやろう」と思って企画したという。

 東西関係なくリメイクばっかりの昨今、この気概こそがホンモノを生み出す原動力だと思う。その根底にあるものは反骨精神。だって、今ある作品、これまで作られた作品が不満だからこそ新しいものが観たいのだから。

 今もそうですが、これまでも、これからも映画という娯楽芸術が存続する限り『七人の侍』はリメイク材料として持ち上がるでしょう。
 でも影響を受けてオマージュ作品はあまた作れても、リメイクはありえない。私が最初に観た『荒野の七人』でさえ、コピーでさえなかったのですから。

Shichinin_no_samurai06

 上は、勘兵衛登場シーン。町人に請われ、子供をさらって掘っ立て小屋へ閉じ籠もった盗っ人から子供を救うため僧になりすまそうと坊主に頭をそりこぼしてもらう。
 心配そう(だけど所詮ヒトゴトで物見高いだけ)な見物人とは逆に、くちもとには柔らかな微笑みさえ浮かんでいる───

 このワンカットにさえ、エキストラひとりひとりに存在意義を持たせている凄味。
 てなふうに、シーン、カット、あるいはコマごとに分析してゆくだけでも映像、絵画、レイアウト、芝居の教科書になりうるのです。
 あら探しできるもんならやってみろ、みたいな気迫さえ感じてしまう。

 ああ。キリがない。とにかくこの放送。ヘロヘロに疲れ切った私に最高のプレゼントでした。
 次は『隠し砦の三悪人』、あとの楽しみは『デルス・ウザーラ』と『どですかでん』やな〜〜

 そうそう、このあと勘兵衛さんに斬られる盗っ人ですが、のちに二代目水戸黄門で知られる東野英二郎さんですよ。アップになるからよーく見てみてください。え?初代だろうって?あなた、若いね…って、よろ川長TOMの口調になってしまいましたがな。
 初代は月形竜之介さん。番組やチャンネルは違いますけどね。テレビドラマとしては月形さんが初代。それはそれはコワモテの黄門さまだったのよ。
 
 ヽ(´∀`*)ノ あ〜〜〜。ひさびさにシアワセ。


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