ケメコ・デラックスを応援しま〜す。
ここ数ヶ月というもの、ネット上は楽しくても、リアルではほんとに気が沈むことばかりで正直かなりつかれてたんですが、ふとアフィリエイトのアンケートで貯まったポイントが図書カードになったのをきっかけに、ひさびさに“気になってたコミックス”に手を出してみました。
それがこの
『ケメコ・デラックス』であります。
と、ゆーのもね、買えもしないものの、作画の資料にもなるし目の保養にもなる、すんばらしー日本のフィギュアの情報ほしさに毎日通う『萌えよ!アキバ人ブログ』でふと見かけたのが『ケメコ』なる、赤いボディに緑の髪、あやしげで不気味なでかい黒目の1.5等身フィギュアだったんです。
「またフィギュアか」と思われるでしょうけど、私はワケの分からんガラクタのカタマリを彫刻と呼ぶならば、日本の優れたキャラクター・フィギュアを美術工芸品と呼んでもなんら憚らないと思うのですよ。とはいっても、そんな中には昔でいうところの愛玩人形系のものもあるわけですが、それでもかつての“ガシャポン”のレベルなどはるかに越えた造型と再現性は、まさに日本人ならではの技術力のたまもの。
とはいえ題材はかならずどこかにあるわけですが、今はテレビアニメや特撮に限らず、コミックスやゲームでも人気キャラなら製品化されます。てなわけで、その怪しげなケメコももとをたどるとマルチメディア系漫画誌の『電撃コミック』に連載中のマンガだったわけです。
現在、コミックスは4巻まで刊行中。
お話は、ある日主人公のもとに飛び込んできた謎の1.5等身暴力女『ケメコ』が、人ん家にもかかわらず、ところかまわず暴れまくるところから始まります。
いわく「私はアナタを守るため嫁に来た」。
あまりのことに言葉もない主人公・三平太。だけど、1.5等身の怪しげな女はじつは“エムエム”と名乗る美少女のアーマード・スーツだった───
それを具現化したのが上の写真。右のふたつがケメコ、真ん中がケメコ装着中…というよりも、ケメコの中にひきこもってる(作中では“ケメコモリ”と呼ばれる)エムエム、そして左がエムエム本人のフィギュア。(画像のクリックで楽天のショップ“あみあみ”へ跳べます)
よーできてるなあ、と思うのはこれ。
2体セットで買うと、コミックス1巻の表紙絵のまんまの再現ができるんですねー。うーん、商売上手だ。
さて作品は、単一メーカーの家電品で征服されたかのような地方都市を舞台に、エムエム始め次から次へと登場するキャラクターを相手に、さんざんな目に遭う主人公の日常を元気に三枚目のノリで描いた、実にアニメ向きな物語。
つーことで、今年の10月からアニメになって放映されるのです。
ケメデラのプロモ動画が見られる!!プレ公式サイトはコチラ→■■■
これまた動き良し、作画良しっぽいので楽しみなんですが、心配なのは、いざ始まってしまうとあっと言う間に原作に追いついてしまうこと。1クールで終わるにはもったいないし、かといってケロロみたいに続きすぎるとだれてくる。
私が心からアニメ続編を待っている『ぽてまよ』もそうでしたが、こういったファミリー向きなソフト・ギャグまんがは貴重だからほんとに大切に育てて欲しいものです。
決定した声の出演もこれまたなかなかゴージャス。といっても昨今流行の、ギャラばかり高いシロート声キャスってことじゃないですよ。本物の上手い声優さんのオンパレード。嬉しいな。
ところで、私の世代でケメコといえばまず「♪ぼくはケメコに恋をした。星の綺麗な夜でした」って『ケメコの歌』を思い出すし、なんといっても江崎グリコがアーモンドグリコだかについてるポイントをしこたま貯めて貰えるこの人形!『歌うケメコ』でしょう。
鼻のボタンをブチッと押すと当時の流行歌の替え歌をランダムで一曲歌うんです。もちろん今みたいなデジタルじゃなくて、体内に仕込まれた小型のレコード盤をメカニカルな共鳴式で鳴らし、ワンフレーズだけ歌う仕組み。
ですが注目すべきはそのカラーリングとフォルム。ね。まさしく『ケメコ』でしょ。
彼女の持ち歌は10曲もあったかどうか。そのひとつがかの『ケメコの歌』なわけです。
♪きのうケメコにあいました 星の綺麗な夜でした………と続く、フォーク・クルセダーズのアレね。
今も我が家のどっかにあるはずですが、さすがに探せないんでネットから勝手に借りてきた画像です。持ち主さんに感謝。
しかし作者のいわさきまさかず氏、若いのにどっからこーゆーこと知ったんだろう…って思って、彼の公式ブログにカキコさせていただいたんですが、どうやらご本人はこの『グリコ・ケメコ』をご存じないようなので驚きました。
だがしかし、色、カタチ、そしてなによりこれが『ケメコ』なんて名前である以上、なにか彼にインスパイアしたきっかけがあるはずだとにらんでいるのですが…
むしろ誰かが生み出したものは、どんなものでもちゃんと生命と魂を持っていて、いつかどこかで、何らかのカタチで誰かの心を揺らすんだろうな…って思えましたよ。
さてそんな『ケメコ・デラックス』、たいへん失礼ながらめちゃめちゃ大傑作とか、ひねりまくった大どんでん返しとか、涙を縷々と流す大感動作とか、まーったくそーゆー系統の作品じゃないんですが、読んでいてあれほど重苦しかった気分が久しぶりにウソみたいにすごく軽くなっていることに気づきました。
とりあえず1、2巻だけ買った次の日、のこり3、4巻も買いに本屋へ。で、それから毎日どこかページを開いては何度も見かえしている。なんか好きです。この作品。
アニメも気になる。早よ、秋にならんかしら。───クソ暑いし。
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