温暖化っぽい雪景色を観てSFの将来を思う。
一応、何度か降ってたらしいことは聞き及んでいるんですけどね?
雪大好きな私としては、やはりこの目で見ないと実感沸かないし。
雪害で困っておられる地方の方には申し訳ありませんが、雪が降るとミョーにわくわくします………
でもやっぱりヌクいのでしょうね、ミゾレです。べちゃべちゃです。どーもこれではまだ満足できません
落ちるなり「べさ、べた、ぼちゃ」って音。
雪が積もっていると言うよりもフラッペ状態。かえって冷たいばっかしですね。う〜ん、この連休にバラとか桜の植え付けやらやりたかったのですけど。
一昔前は2月といえばもっとふんわりした雪らしい雪が降りましたよ。こんなのは3月の、私の誕生日頃に降る牡丹雪よりひどい。これが温暖化の証拠なのね。
私らが子供の頃…つまり60年代とか70年代に少年誌やらでマコトシヤカによくとりあげられた未来に起こりうる天変地異の代表格といえば『氷河期の再来』だったんですが、いざフタを開いてみるとその間逆。
なみいるSFで地球温暖化を予言し映像化した作品なんて、今リメイクの話が進んでいると言われている『ソイレント・グリーン』くらいしか思いつきません。
近未来(なんと2022年。あとちょっとですよ)のニューヨークが舞台で、人口は増えまくって食糧難も極限が近いという設定。海にも魚影はなく、今や食肉用の動物も絶滅寸前というものすごい時代。
しかしそんな頃、ついに新開発の高栄養食品が配給されることになった…というところから物語が始まるのです。
でもこの作品、地味なんですよね。陰気くさくて、出てくる役者も少ない。名優だらけではありますが───といっても当時はSFといえばこうした地味な見かけで内容も社会的メッセージを含んだ作品が多く、宇宙が舞台だとか派手な怪物が出てくるようなSFはむしろB級と言われたものです。
つまり『スターウォーズ』とか『エイリアン』みたいに特撮使いまくって、特殊メイクばりばりのイマドキな「この作品は天下のSFでござい」と豪語しているような作品ほど「B級だ、ガキ向けだ」正統派を自称するSFファン(今で言えばあのこだわりは完全にオタクですが)からはさげすまれていたわけですね〜。
ゑ、私ですか?いやいや、B級大好きですよ?『宇宙水爆戦』も『地球最期の日』も『禁断の惑星』、『宇宙戦争』なんて一体何回観たことか。もちろんテレビでですけどね。
逆に言えば『SOS地球◯◯』みたいな不細工なタイトルこそついてましたが、昔の作品のほうが今よりもずっとドラマチックに作られてましたよ。
『アイ アム レジェンド(旧:SFオメガマン)』や『宇宙戦争』みたいにリメイクされてたりする作品は多いですが、旧作のドラマ性を活かしつつ新作としても見応えがあったのは『ザ・フライ(旧:SFハエ男の恐怖)』くらいしか思いつきません。
なんか大切なモノがぽっかり欠けてるんですよ、今のSF。 (=ω=;)
それがきっとSFという単語がScience fiction(科学小説)の略語であると同時にSpeculation & Fantasy(宇宙モノと空想モノ)を示したように、今のSF映画作品はどっちものパワーが落ちてきているように思うのです。
このパワーのことをSFが誕生したころから『SFマインド』と呼ぶのですが、ひらたく言えば夢です。夢想する力。
今の若い映画ファンや作家たちは妖精やら怪物、巨大な宇宙船が空想だと思っているけど、あれだけキッチリと造型されてバッチリ画面に登場してしまってる時点でもうアレは単なる“有りモノ”で、空想じゃないのではないでしょうか。
つまり、作っている側がすでにマインドを失っていて、これまであった既製の映像や造型から作り直しているだけで、クリエイターであるべき監督や役者の内なる世界…インナースペースから生まれにじみ出てきているべき筈の、自分たちが持っている独自の妖精や怪物や宇宙船に原型を求めていないのではないかしら。
たぶん、たとえば怪物クリエイターで言えば現時点で映画での最期の人と呼べるのは『エイリアン』を生み出したH・R・ギーガーでしょう。彼の作品を観れば、まさに誰もマネのできない世界だということが理解できます。そこから誕生したエイリアンモンスター。まさにマインド、空想力のカタマリですよね。あまりにもブキミなので好きではないですが。
かつて岩崎某という凄腕のエアブラシイラストレーターがおられて、現実の科学データから得た高度な知識に果てしない空想力を加えることで超精密な天体イラストを描いておられましたが、それほどのマインドを持ちながら「自分の絵はSFではない、科学だ」ととんちんかんな憤りをマスコミにぶつけた頃を最期にせけんから忘れられてしまいました。
当時のSFの地位が低すぎたので侮辱と取られたのが悲劇でしたが。尊敬してたんですけどねえ。
\(^^\) (/^^)/それはともかく。
最近でSFマインドで私をシビレさせてくれた作品を思い起こしてみると。
宇宙モノも怪物モノもアイデアも、映画ではないに等しいです。アニメなら紹介しきれないくらいいくらでもあるのに。
いま私が求めるようなSFマインドをくれた作品がアニメにしかないなんて、哀しすぎません?もっと映画、がんばれよ。映画こしらえてる人、映画クリエイターを目指す若者、夢、空想力を持ってほしいなあ。
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コメント
お久しぶりです~~~!
毎回このせりふで登場してますね私(^^;)
久しぶりにパソの電源入れたらやっぱりご機嫌斜めです・・・
機械にもちゃんと感情ってものがあるのかしら?
なんて思ってしまうのは、やっぱり黄金期の漫画世代を生きてきたせいでしょうかね?
SFの世界は、ハリウッドよりもジャパニーズアニメのほうが最先端をいってるような気がします。
噂では、すでにマジンガーZみたいなロボット兵器が開発されつつあるなんて聞きましたが。
クワバラクワバラ。。。。
あのべっとべとのぼたん雪があんなに積もるってなんで?
今日は一転して、春の予感の陽射しでしたね♪
投稿: ビタミン店長 | 2008.02.10 23:11
店長さん、いらっしゃい。
そーか、PCが不調だったんでしたっけ。
たしかに日本のコミックやアニメのもつイマジネーションは信じられないくらい先に行ってますよ。しかもそれを土台に現実もおっかけていってるし。
対してアメリカはいまも核実験にしくじっては超人になる、なんて図式のママですし、ディズニーの呪縛から抜けられてないし。現実的な問題としては、巨大ロボットよりも人型兵器やアンドロイド兵士の方が実現が近いでしょうね。てか、もう今の日本のテクノロジーで充分できそうですから。
投稿: よろづ屋TOM | 2008.02.11 22:39