二階へ上げておいてハシゴを外すソニーの体質
昨夜テレビ東京系の経済ニュース専門番組『ワールドビジネスサテライト』で「プレステ3が今またえらい高値で取引されてる」ちゅーネタがあったんです。
なんでも?これまで売ってたのはプレステ2のソフトも使えたのが、今度登場する新製品では完全にプレステ3専用になってしまう…という情報が飛び交ってるので、「欲しいけど高いなあ…」と値下がりを待ってたり、なんとな〜く買い控えていた人の購買欲を刺激したのだそうな。
けど、私はそーゆーことよりも、「うわ〜、ソニーがまたまたダークな伝説を作るのか」と思う方が強かったんですが。
このユーザー無視の改悪方針のおかげで店頭から潮が引くように在庫がはけてゆき、いまや品切れ続出とか。で、そうなると毎度のことでヤフオクあたりで元の値段よりも高い値段で取引されてたりするらしい。
“無くなる”と聞いて「こらあかん、今のうちに」という感覚は分からんでもないんですが、元値より高く払うくらいなら「あああ。店にあるうちに正価で買っとけばヨカッタ」と悔やんで終わりにするべきですよねー。
( ̄ロ ̄lll) 間違っとるよ、ベクトルが。
あいにく私は元祖プレステしか持ってないんで、今の進んだデジタルゲームの進化具合やらスペック、任天堂あたりの他のゲーム機とのカラミや売れ行きなんてのはよく知りませんが、なんかねえ、プレステ3のソフトってブルーレイディスクなんだとか。
このブルーレイディスク(略してBDと言うそうな)、一般DVDディスクと汎用性のある便利でお得なHD-DVDとの鍔競り合いに決着が付きそうなのと関係あるらしいのですが、私らみたいな古いオーディオ世代にしてみると、BDの推進役というか中心にあるのがソニーというのがマユツバなんですよ。
それも将来めっちゃ不安なマユツバ。(/""-"")
と、いうのはですね。
ソニーという会社は、昔から画期的な技術革新で独自のフォーマットを考え出してはそれを他社にも波及させようとムリジイするところがあるんです。
まあ大企業だし、複数の企業がオテテ繋いでゆけば開発費用もワリカンになるし、しかもその中で始めたのが自分のトコなら主導権を持ったまま何かとエラソーにできますからね。
それでもこの世からユーザーが消滅する最後の最後までメンテの面倒みてくれるならいいんですけど、難儀なことにソニーは日本の電子工業界最悪の癖を出してくるんです。
つまり、ユーザーの事を全く無視してある日突然「やあ〜〜〜めたっと。」って言うんですね。
若い人はもしかしたらもうお忘れかも知れない。『βmax(ベータマックス)』というビデオ録画方式があったことを。
まさに今のブルーレイとHD-DVDのフォーマット合戦のように、ビデオ戦争と呼ばれ当時ビクターが中心になって進めていたVHS方式のビデオと長い間競ってたんですが、結果的にβmaxが敗れて一部のプロ仕様にのみ命脈を保ってたんですが、事実上一般用としては完全に商品はもちろん、その修理さえもできなくなったんですね。(かなり社会問題になったらしいので、メーカーへ直接ねじ込めばテープも手にはいるらしいですが)
でも、実はβmaxが初犯ではありません。ソニーにはさらに前科があるのです。オーディオ世代の私らには『Lカセットの悲劇』というのがありまして、まだMDはもちろんデジタルオーディオが夢のまた夢だった頃は、一般的な録音といえばテープレコーダーしか存在せず、それもプロ用や音質にこだわるマニアはオープンリール方式と呼ばれる、テープ走行部分がむきだしで、テープ自体の幅も広くてデカいデカいテープレコーダーが最高とされてたのです。
なんせカセットよりも高速でテープを廻して録音再生させるために、必然的に大量のテープが必要になるんです。それでも憧れの的だったのは、なんといっても音質。でもとにかくちょっと聴きたいな、と思っても、テープをセットするだけでも結構手間が掛かってめんどくさい。
その頃ソニーがうちだしたのが、このオープンリールのテープ幅でありながら、カセットテープのようにカートリッジケースに収めることで使い勝手を向上させた『Lカセット』だったのです。
でもこれもβmax同様に同調する他企業がほとんどいなくて、さらにはテープに使う磁性体の進化でカセットでも充分音質が向上したため、結局10年ほどで消えて無くなりました。もちろんLカセットは特殊なカートリッジなので他の機械では使えません。
強いて言えば、中身を取り出してフツーのオープンリールテープに繋げばかろうじて聴くことができた…という始末。
オープンリール式の再生機を持っていない人はそれで終わり。二度と再生も録音もできません。つまりLカセットに関する消耗品や機械本体を買った人はみな、文字通り二階に上げておいてハシゴを外したソニーに見捨てられたのです。
ね?プレステ市場でのやり方に似てませんか。( ̄〜 ̄lll)
まあ、いまやLDもVHDも同じ運命をたどってますけどね。
生粋の工業国であり、元祖技術立国ドイツのすごいなあと思うところは、一度売り出した製品の交換部品や修理部門が徹底してるんですね。びっくりするくらい古い製品でもちゃんと直せる。おじいちゃんの形見とか、日本なら骨董品扱いの時計なんかでもいまだに部品が揃う。
ところが日本の場合は以前PENTAXのカメラの記事でも書きましたが、基本的に生産終了後7年たったら部品のストックは廃棄または無くなったら終わり…というやる気のない姿勢。
( -`ω´- )9 エコだリサイクルだとエラソーにアピールしてる割には、今の日本企業には修理という概念が欠如してるんですよ。
そこへもってきて、ソニーの場合は他でツブシがきかないような自分勝手なフォーマットを次から次へとこしらえては、勝手に止めてしまうというワガママさ。
プレステ2ができたとき、それまでのソフトも使えると聞いて「ちょっとはソニーもマシになったか」と思ったんですが、やっぱり三つ子の魂百までなんですねえ。
使えなくなるソフト、修理のきかない装置類、直せば動くのに、みんな、み〜んなゴミになる。
こんなので子供や若者に“ものを大切にしろ”なんてドーして言えるんですかね。
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コメント
どうどう、、、
うちも最初、ベータでした。
だってやっぱり、ソニーやからね。
てか、東芝やった気もしますが、、、
投稿: 猫姫少佐現品限り | 2008.01.22 02:52
当時、ベータ買えるのは金持ちのショーコや〜ってゆーてましたよ。
出始めのVHSより高かった。まあ、うちの初代VHSって30万したもんね。またバブリーやったから買えたのね。
(゚o ゚)ああ。←遠い目
ちなみに私らが学生の頃はソニーの耐久性に(仲間内では)疑問があって、補償期間の一年が経ったらかならず故障するという事実がありましたよ。だから冗談で「タイマーが仕掛けられている」というマコトシヤカな噂も飛び交って。
だから一時期完全にソニー製品をボイコットしました。今はSHARP製品が最悪ですけどね。
投稿: よろづ屋TOM | 2008.01.22 11:41