『ピアノの森』ピュアな話にお前が泣いた。涙はコレで拭いとけ!
昨今、オトナの事情でいろいろと問題が浮上するアニメ界ではありますが、とりあえず『のだめカンタービレ』アニメ版は順調に放映してますね。ありがたいことです。
さて、音楽家(またはミュージシャン)が主人公のコミックで、実際に音が出たらどんなだろう、クラシックというものがよく解らない自分でも、はたして本当に聴くだけで感動って与えて貰えるんだろうか?
そう思った作品は過去に何本もありました。
竹宮恵子氏が描いたウィーン少年合唱団をテーマにした作品群や、音楽ではないけど楽曲が重要なファクターを占める、槇村さとる氏の『愛のアランフェス』や『ダンシング・ゼレネーション』その続編『N★Yバード』。
今のジャパニメーションの技術なら、絶対にすごいものができるだろうという代表格ですが。
そんな、音楽…しかもひとりの天才ピアニストの少年が主人公のコミック『ピアノの森』が7月21日から劇場用アニメ映画として全国公開されます。
いや、もちろん私もまだ観てないんですが。
原作は『花田少年史』の一色まこと氏。
私は原作で何度も泣きました。いえ、お涙頂戴の哀しい話ではありません。
とにかくピュアなんです。素直なんです。登場人物の誰もが生きるのに不器用で、しかも主人公を中心に一所懸命に生きてゆくんです。
これが、もお…(T△T)「泣けるでえ!」by キンタロス@仮面ライダー電王。…いや、脱線失礼。
初めて知ったのは同僚の愛守氏からの大推薦によるものだったのですが、ぶっちゃけた話、背景などすごく丁寧な描き込みなのに人物の絵がガチガチに堅いのが玉に瑕。
絵柄も今風でないというのもありますが、どうやら児童雑誌で永らく描いておられたような雰囲気で、かなりアナクロな雰囲気なんですね。
ところが、数頁読んでみるといつのまにかググ〜ッと引き込まれてしまっている。
『花田少年史』もそうですが、この作者、庶民…というより、貧乏人を描かせるととにかく巧い。そしてこの作品に生きる人物たちはみんな生きる事にすごく不器用な人たちなんですね。
こう書くと語弊がありますが、そのガチガチで不器用な絵柄に妙に合っているんですね。まあ、アニメの方はさすがにかなりクリーンアップされていて、主人公の海(かい)君も原作の設定通り“美少年”っぽい。
さて動画の制作にあたったのは古くは『エースをねらえ!』新しくは『時をかける少女』のマッドハウスなので安心なのですが、やはり声はオトナの事情とやらか、俳優とタレントたち。
まあ、役者としては実力派といっていい人たちですし、予告編を見る限りも充分許容範囲なんですが、やはり声優さんにして欲しかったのが心残りです。
その中でおそらく最も巧いだろう、主人公のライバル雨宮修平役の神木隆之介君。
『ハウル』でも出演者中一番巧かったわけですが、今NHKの連続テレビ小説に出演中の彼を見てびっくり。
大きくなった…( ̄ロ ̄lll) 一瞬誰かわからんかった…
『妖怪大戦争』までは可愛かったのに、もう子供ぢゃないのね。orz...おっちゃん、トシ食う訳やわ。
『ピアノの森』の原作ではもう14巻に及び、すでに主人公は美しい青年になっていますが、今回の映画ではあくまでスタート部分…いわば立志編のみと思われます。
原作のねばりある人気や、その展開度からも、のちに予想されるテレビでのシリーズ制作とリンクしたキャスティングにすべきだったと思うのですが、どうも劇場ものはおかしな思惑を働かせる悪党がいるようで…
そういった意味でも、たとえこの作品が傑作になったとしても心残りです。
どうせならTV版またはOVAになっても同じキャストでやって私に「すんませんでした」と言わせて欲しい…
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