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2007.02.20

おサトが知れる。

 広告ってショーバイ柄、文字の間違いとか、文章の区切り具合ってケッコー気にします。
 で、今でこそパソコンがあれば誰でもこうして電子化された文章が打てるし、プリンターがあればハガキでもチラシでも招待状でも、100枚前後なら簡単に好きなだけこしらえられますよね。

 でも、昔々…っつってもホンの20年ばかり前にワープロがやっと一般的になったワケなんですが、哀しいかな今のパソコンと違ってフォント(書体───この言葉が一般の人に通じる時代になってるんですねえ)はないに等しいわ、文字の大きさも何通りって決まっているわ、字間も行間もほぼいじりようがない…
 これではデザインには使えないんで、やはり活字のプロによる“材料”が必要になるわけで。それが写植屋さんって専門職の人が職人技で「打って」おられたんですね。

 だから昔は「ここにコピーが欲しいな」と思えば、たとえそれが「あっは〜ん」のひとことであっても、FAXなり電話なりで原稿と指示を送って「すんません、打ってください」ってお願いするんですね。で、白か黒かふたつにひとつしかないコントラストの特殊な印画紙に焼き付けた文字を持ってきてもらって、それを版下(はんした)と呼ばれるものにチマチマと貼り込むんです。

 たかが一行の文字のためにこれだけの手間が掛かった。
 一見めんどくさそうではありますが、実はこのおかげで命拾い…というか、複数の人間の手を経ることによってエラーが回避されることが多かったのです。それは

 誤植(ごしょく)と呼ばれる魔の現象。

 今で言う誤変換みたいなもんですが、要するにもとの原稿を書く人、それを打つ人の二人に分かれただけでも、原稿が長文になればなるほど(前後の文脈から判断できるし)、どちらもが優秀であればあるほど、互いの勘違いやミスに気づく確率はうんと上がるわけです。

 まして原稿がクライアントから出ていて、間にデザイナーが挟まっていればチェック率は×3。原稿はもちろん手書きオンリーの時代ですから、乱筆悪筆は世の常。
 だから原稿を出す側が未熟だとしても、相手は乱筆悪筆の原稿には慣れっこだし、間違いやすい文字にも強い。かくして電話が掛かってきます。

「◯◯さん?あんた、ここんとこの字、間違うてるけど知ってて変えてあんのん?」
(;´д`;)「あっ。はい、いや、それは間違いです」
「それとな、文章のとこ。ここで折り返したら文字数の関係でおかしいで。どうする、ちゃんとしとこか?」
(´∀`*)「うあ、たすかります。あとで手で詰め直しとかしようと思ってたんですよ」
「それくらいやったるやんか。ほな、半時間ほどで持ってくわな」
(>人<)「すんません、よろしゅうたのんます〜〜」

 威勢の良い大阪のオバチャンだったんでこんな感じですが、ほんまに頼りになる職人さんでした。今は商売替えされて、私もその時とは違う職場にいるのでお逢いすることもないんですが、何度も助けていただきましたねえ。

 でも今は、Mac一台あればそれなりのことができてしまい、少ない人間、少なすぎる時間で同じ事をやってるもんだから、ウソみたいな間違いや勘違いがそのまままかりとおってしまうようになって…
 また気づいて親切に報告しても、原稿を書いた相手にまで意見が届かないままで「時間がないので結構です。このまま行ってください。」なんて返事が返ってくる。
「げえええ。これで行くの、ほんまかいな。おかしいで!? 笑われるで、知らんでえ」なんてことがしばしば。

 ある日のこと。デザインもクソもない、言われるがままの味もしゃしゃりもないあるチラシ広告をやっていて、ある箇所にさりげなく訂正が入ったんですね。

『将来の◯◯で◯◯を………』ってのが、『授業の◯◯で◯◯を………』に。手間も掛からないどーってことない訂正なんです。
 ただ、初めて読んだときからミョーな文章やなあ?とは思ってました。意味は通じないわけではなかったから。

 (;´д`;)あれっ?でもこの文章、入れ方の形こそいろいろ変わってるけど、今まで随分出てきてたような?しかもずう〜〜〜〜っとこれで印刷もしてるんとちゃうのん。

 そして気づきましたね。『将来』『授業』という文字は、ビミョーにシルエットが似ているってコトに。
 ンナあほな、全然ちゃうやんか、とお思いでしょうが、いつも原稿を書く代理店のひとの悪筆は有名で、殴り書きというよりもほとんど象形文字に近い。FAXで流れてきた原稿を何人ものアタマをつきあわせても解読できず、あんまりひどいので初稿の時は読めない文字をまるで伏せ字のように●を文字数だけ並べて無言の抵抗を試みるほど。

 最初にこれを打った人は悪筆原稿の文字を『将来』だと判断し、先方の校正した人もそう思った。いや、もしかしたら原稿を書いた本人すらもそう思ったのかも知れません。それを誰かが数ヶ月ぶりにやっと気がついた。

 ヽ(´∀`*)ノ すごいことです。しかもこのクライアント、教育関係ですが、こんなことしょっちゅう。理数系は優秀なのかも知りませんが、広告の原稿を見る限り、少なくとも国語はハチャハチャです。
 こんなトコが「読解力アップ!」とか「文章題に云々」って宣伝してますから…

 ニッポンの『将来』はどーなるんでしょーねえ〜〜〜
 まあ、こわいですねえ、おそろしいですねえ、(≧∀≦)w さよなら、さよなら、さよなら。

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コメント

うちの事務所に、字が汚くて恥ずかしいから、絶対に手書きしない人がいます。
あたしじゃないですyo、、、

投稿: 猫姫少佐現品限り | 2007.02.20 18:35

猫少佐、毎度です!
ほへ〜。カードでサインとか必要だったらどーしてはるんでしょうか。
私も悪筆なんですが、読めないほどではないんで。
ただ、朝から晩までマウスつかんでるせいもあって、なかなかペンのコントロール感覚が戻らないで困るときが多いです。

投稿: よろづ屋TOM | 2007.02.20 22:33

わ~♪ ブログデザインが変わってる~♪♪♪
遅くなりましたが
3周年おめでとうございます(^o^)

ところで自信持って言えますが
私、字は汚いです。
なので、パソコンで年賀はがきの印刷なんかできるようになって幸せ♪

・・・なんですが、キーの打ち方が自己流で、ブラインドタッチなんて夢のまた夢。
「おめでとうございます」
を「稲で問うございます」と3回くらい打ってしまいましたよorz

昔のガリ版印刷なんて懐かしいです。
職員室に行ったら必ず誰か先生がローラーでコロコロやってましたね。

投稿: ビタミン店長 | 2007.02.20 23:47

店長さん、毎度です!
はい、これからは私だけのオリジナルデザインのブログでございますです。
三年目にしてようやく実現しました。/(´∀`*)
ブラインドタッチは商売柄なんとかやってますけど、消耗品のキーボード(3〜5年ほど)が代わる度に調子が狂って、そのたびに慣れるまでは打ち間違いまくるんですよね。
Windows用と違ってMAC用のキーボードはほんとに選択肢が少なくて困ります。

コピー機が普通になって便利は便利ですけど、ガリ版ならではの味わいのある文字や絵って、表現としておもしろいですよね。

投稿: よろづ屋TOM | 2007.02.21 01:02

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