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2006年7月

2006.07.15

妄想築。〜メーカーの展示コーナーにて〜

 仕事柄、場違いな大会社へ出向くことがごくたま〜〜にあるのですが、それがメーカーさんだったりすると、ロビーにちょっとしたショウウインドウがしつらえてあって、そこにその会社が創設されて以来の代表的な製品が年代ごとに並んでたりするのですよ。

 で、こちとらもそれなりにトシ繰ってるから懐かしいわけです。
 当時のCMとかも思い出したりして。
 だけど、よくみると中にはけっこう傷んだ製品も並んでいる。錆びていたり、プラスチックにヒビがあったり、ものによっては割れてたりもする。

 フト見ると、「◯◯電子の◯◯社長様のご厚意により寄贈」なんてカードが添えてあるのです。ははあ、やっぱり自社製品って意外にちゃんと残っていなかったりするらしいですな。
 してみると、筆者が勝手に想像するに、この展示コーナーを作れと言うお偉いさんの命令が出て、気の毒な下っ端の人が倉庫の奥の方へ探検に行ってはじめて「◯◯番と◯◯番かあ…ゑ〜〜〜、えらい古いなあ、そんなん今時分、残ってへんでえ。」って倉庫の係の人に言われて「ゑ〜〜〜、マジっすかあ。困ったなあ…」ってなったのではないでしょうか。

 だけど「残ってないそうッスよ、どうしましょう」って上司に相談しても、「何ゆうとんねん、そんなもんお前の裁量で見つけてこんかい。わしゃ忙しいねんど」ってな具合でけんもほろろ。
 困った彼はまず実家の母親に電話で相談してみると、「あ〜、あるかも知れへんわ。探しといたるわ」とまずまずの返事をもらって一安心。
 週末、都合をつけて実家へ行った彼が(ほら、探したったで、これでええか)という母親のニコニコ顔に反して思わず発した言葉は「ああっ、違うがなお母ちゃん。ウチは◯◯社やでえ。これ、□□社のやつやんか。こんなん出したらクビになるやんか。たのむわ、息子の務めてる会社くらい覚えてえや」
 そしたらお母ちゃんブチ切れて、「知るかいな!お母ちゃんかて、忙しいのにホッコリまみれで納戸の奥からそんなガラクタ探したんやないか!」

 母親とは気まずくなるわ、余計な仕事なのにエライさんの声がかりだけにキッチリやらないと上司がうるさいわ、さんざんな目にあいつつもつぎに彼が向かうのは多分、電気の街という呼称も今や怪しくなりつつある日本橋。
 いわゆるリサイクル家電ショップなどをハシゴしてなんとかいくつかは見つかったものの、さすがに自分が生まれる前のオールデーズな製品となるとほとんど化石か珍品コレクターの世界。
 ヤフオクにまで手を伸ばして毎晩充血した眼で深夜まで探しまくっても見つからない。あげくに寝不足から本業にまで支障が出てきて、「まだ揃わんのか」と催促されたり居眠りを叱られたりで世を儚みそうにまで思い詰めたある日、ふとそれまで隙間が空いていた展示コーナーがキッチリ埋まっていることに気づく彼。

 「こ…これは」
 まるで季節はずれのサンタクロースがやってきて贈り物をくれたかのような奇跡へのヨロコビと驚嘆にあんぐりと口を開けたまま立ちすくんでいると、普段から好意を寄せている総務の◯◯ちゃんが通りすがりにこう告げる。
 「あ、それ。なんでも社長が自宅にあるのを持ってこられたんだって。」

 彼の両頬につたわる涙を知るものは少ない…

 いや、筆者のたんなる妄想ですよ。サラリーマンネオのネタぢゃないです。

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