やたっ。太陽系10番惑星『プロメテ』発見かっっっっ!?
(画像は海王星*The Nine Planetsさんからお借りしました)
7月30日付の毎日新聞によると、NASAのJPL(ジェット推進研究所:バイキング計画など惑星探査の草分け)は、冥王星のはるか外側をなんと公転周期560年で一周(つまりこの星の一年は地球の560年ということ)する、冥王星よりも大きな惑星を発見したと発表。
水、金、地、火、木、土、天、海、冥…で知られる太陽系のここのつの惑星のうち土星までは肉眼でも容易に見られますし、ガリレオの望遠鏡でかなり古い時代から土星に輪があることまで知られていましたが、天王星はW・ハーシェルが偶然1781年に天王星を見つけ、さらに65年後の1846年に天王星の軌道のブレ具合からその存在を予測して見つけたのが海王星。
そして今度は天王・海王のふたつの星の軌道のズレからまたまた計算で1930年に導き出してトンボー・クライドが見つけ出したのが冥王星だったのですが、そうなるとさらに外側に10番惑星があるはずだとずっと探し続けること75年。
しかし冥王星でさえ太陽から遠すぎて暗すぎるのに、その外側にある惑星などおいそれと見つかるはずもなし。
ところが近年、ハッブル宇宙望遠鏡に加えてパロマ山天文台やハワイのマウナケア天文台が次々と太陽系外の惑星さえも発見するほど超高性能の望遠鏡たちが開発されたこともあって、ついに2003年3月に見つけたこの星が太陽系の惑星であることを確認した、という記事なんですね。
なんせ公転周期が560年、星空をよぎる距離など角度にすれば無いに等しいようなもの。
かの冥王星の公転周期は248年197日と5.5時間で、2011年にやっと一周廻って最初に発見された天球の座標へ帰ってくるそうですから。
ともあれ、このあとの興味の対象はネーミング。
この記事のタイトルにある『プロメテ』はかの松本零士先生が著作&アニメ『ダンガードA(エース)』の中で人類の移住先として登場する太陽系第10番惑星の名前なんですね。
名の由来は神のいいつけにそむいて人間に火をもたらした心優しき巨人・プロメテウスにちなんで。
半世紀以上ごとに新たな太陽系の兄弟が見つかるようなピッチなので「まだあるはずだ」というのが人情というもの。
現に1950年にジャン・オールトが“オールトの雲”と呼ばれる太陽系の果てに帯となって存在する“彗星の巣”を予言していますし、冥王星そのものがいまだに未確認の部分が多く、その惑星カロンと双子星ではないかとか、ほかにも似たような大きさの星がいくつもあるのではないか、といわれているほど。
事実、発見された当時の冥王星の名前候補はじつに興味深いです。
このオールトの雲や火星と木星の間にある小惑星帯(アステロイドベルト)こそ第10番惑星のなれの果て、というSFもたくさんあります。
J・P・ホーガン作『星を継ぐもの』という筆者の大好きな作品では、10番惑星の衛星こそ現在の地球の“月”で、10番惑星が消滅したために地球の軌道に捉えられたのだとし、人類も10番惑星から移住してきたとしています。
まあ10番惑星が確定した場合は、これが「11番惑星のなれの果て」に昇格するのかもしれませんが。
さあさあ、ポンコツになったスペース・シャトルはさっさと新しいものを作ってどんどん宇宙へ出ていきましょう。
………宇宙。それは人類に残された最後の開拓地である。by スタートレック序文
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