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2004.05.01

勘違いキャッチコピーで名作映画も台無し

 このゴールデンウィークで唯一?の恋愛映画『コールドマウンテン』。
 繰り返し繰り返し電波や各種媒体から発せられるこの映画のキャッチコピーがどうも腑に落ちません。
 “たった一度の口づけで、互いが運命の相手だと知った…”というのはいいとしても、なぜかこの“たった一度の口づけ”をやたら強調しているのが不思議で仕方ないのですな。
 いや、きっと筆者も観ると感動するだろうしそれなりに惚れるだろうと思うんですが、昨今の大手配給会社がする宣伝のまずさが鼻につくというか、実際に観る内容とがあまりにも的はずれなことに呆れてしまうんですね。
 筆者は主演二人の俳優がもともと好きなのでなおさらこだわってしまうのですが、「そしたら行くとこまで行った関係でも別れるのはなんでやねん!?」と突っ込んでしまう。
 そんなことを強調するなら、戦前戦中を描いた日本の映画やドラマなんて、“手も握らないで”眼と眼を交わしただけで戦地へおもむく人を一生想い続ける話がごちゃまんとあります。それこそ“愛があればどんなことでも堪えられる”というのは綺麗事だろうが何だろうが、フィクションの永遠のテーマだからこそ、今日本では韓国純愛ドラマがブレイクしているわけで。

 そもそも時代背景が南北戦争当時なら、アメリカといえどもしつけのちゃんとした家(金持ち貧乏に関係なく)ほど極端に言えば“男女七歳にして席を同じゅうせず”みたいな道徳観念があったはずだし、知らない異性と紹介なしで口を利くことすら“はしたない”とされたことは当時の常識。
 このへんは同時代が舞台の名作『赤毛のアン』でも養母ともいえるマリラや近所のおばちゃん達がそういったことにうるさかったことを見ても判ります。逆に言うとこの映画の監督はそういった“古き良き時代”をも含めての人間関係を描いて今のアメリカを見つめたかったのかも…というのは観てもいないで穿ちすぎた想像かも知れませんが。
 逆にそれほど今のハリウッド映画(または現実に)には肉体関係抜きの(プラトニックという言葉が死語なのかも)恋愛がないのか、とも言えるわけで。
(;´_`;)

 しかし、宣伝を担当した大手配給会社はこういったことを知らなかったのだろうか…
 この映画のもう一つのキャッチが“もうひとつの『風と共に去りぬ』だ”というもの。
 無茶言うにもほどがある…たしかに背景は南北戦争ですが、もしこの映画の宣伝コンセプトが正しいとして、純愛というのがそれだとするなら『風と共に去りぬ』はそういうのがテーマではないと思うし、スカーレット・オハラとレット・バトラーの間柄が純愛だとは微塵も思えないし。

 どうもこうしたスカタンな宣伝がわざとなのかどうかは判りませんが、少なくとも作品を愛して宣伝しているとは思えない、「何を言ってもいいからとりあえず客を釣れ」的な昨今の大手配給会社のやり方がムカツクのです。
(-"-;)

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