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2004年5月

2004.05.20

有事法案可決…やっぱりなあ(-_-;)

 有事関連7法案など、一部修正のうえ可決、と、日本の一大事を勝手に決めた法案が通ってしまおうとしているのに、ニュースとしての扱いはひどく小さい。
 最初この“ゆうじほうあん”なるものが出てきたときはそらもう『朝まで生テレビ』とか大手のニュース解説番組では特集を組んでさんざんその危険性を説いていたのに、どうせ貰えるかどうかも判らないえ〜かげんな賭けのような厚生年金を払ったの払わないので日夜報道番組はその話ばかりになってしまった。

 数日前、それはそれは小さな記事で、どうも近々国会にかけるまでもなく自民・公明・民社の三党で“有事関連7法案”が可決してしまうらしいことを告げていた。
 その時筆者が思ったのは、「今回の年金未払いの話は、この有事法案をごまかすための煙幕なのではないか」ということだった。
 たまたま未払い議員がたくさん見つかってしまった上に、対岸の火事ということでその間にこそ泥のように有事法案を通してしまおうと思っていた連中までが火の粉をカブって、揚げ句に足元が燃えだしたのは単に彼らが間抜けだったことのオマケにすぎないのではないか。

 『7法案は、主に外国からの攻撃の排除を目的とする(1)外国軍用品等海上輸送規制法案(2)米軍行動円滑化法案(3)自衛隊法改正案(4)交通・通信利用法案と、国際人道法の実施などを主目的とする(5)国民保護法案(6)国際人道法違反処罰法案(7)捕虜等取り扱い法案』とあるが、要するに(1)から(4)までは、戦争であろうがなかろうが、政府が『有事だと言えば誰の財産だろうと没収できるし、なんぴとたりとも、全ての権利も無視して国の意向を強要できる』ということである。
 つまり徴兵の必要アリといわれれば、あなたの家族や友人、当然あなた自身も兵隊となって政治屋のために死なねばならなくなるのだ。オトナも子供も男も女も関係ない。
 もちろんあなたの財産は没収だ。むろん結果として誰が死のうが路頭に迷おうが、誰も責任など負わない。そこには民主国家だったはずの日本は消え、まるでどこかの国のように軍のために飼われ軍のために命も自由をも含む全てを没収されてしまうのである。

 さあ、体が動く人は兵隊になる覚悟をしておこう。動けない人は政府に邪魔者として処分される覚悟をしよう。
 軍事国家には厚生年金もクソもないのだ。課金の未払いなんて、世紀の悪法『有事法案』の前には掃除当番をサボるほどの罪ですらないのだ。

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2004.05.12

透明ゴミ箱って…日本人は甘っちょろい

 テロ対策としてJR東京駅で側面に透明の窓をつけたゴミ箱を設置したというニュースがあった。
 街頭インタビューで「これなら何が棄ててあるか判るから安心ですね」とか「よく見えるから危険度が低い」などと応えている人が写っていた。
 しかしそもそも爆弾が爆弾のカタチをしているわけがなく、極端な話、缶ジュースに危険物を入れても充分使えるわけだから、“透明で見えさえすれば安心”という発想が馬鹿げていはしないだろうか。
 昔から映画でも、わざと置き忘れた普通のバッグが爆発したり、一見して怪しいものが爆弾であったことなどほとんどない。
 まして相手はテロリストならば、単なる愉快犯がやらかすような単純で規模の小さなものであるはずもなく、むしろ今回のことで「見えているから安心だ」と油断が起こることの方がよほど恐ろしい。
 そんなだから、海外から「日本のセキュリティと危機管理感覚は甘っちょろい」と笑われるのである。

 防犯カメラも多く設置したと言うが、これもせいぜい愉快犯のイタズラを防ぐ程度か、または犯罪が起こったあとに検証するためだけにしか使えないだろう。

 ゴミ箱も“全体で約600駅、計約5000台にする”とあったから、なんだかとんでもない数のこのゴミ箱が発注されたようだが、結局こんなつまらないアイデアが採用された業者が儲かっただけのように思うのは筆者だけだろうか。

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2004.05.10

過ぎたるは及ばざる、迷惑な香り

 5月9日にこんな記事がネット版の朝日新聞に写真付きで掲載された。

 「東京・杉並の住宅街で、巨大なジャスミンが見ごろを迎えている。美容室の脇から伸びたつるはフェンスを伝い、電柱に巻き付き、3階屋上に達した。(中略)花が散るため、掃除が大変。部屋の中も香りでいっぱい。それでも髪を切りに来る客が「切らないで」と言うため、はさみを入れられない。 (朝日新聞、5/09 15:24) 」

 ───筆者が勤める会社の隣家のフェンスにも、なかなか立派なジャスミンが茂っている。この家はちょっとした洋館ふうで、そのフェンスなので生半可な規模ではない。写真で見る限り、この記事のジャスミンはタテに伸びたのに対してこちらのは横に伸びているかたちである。
 しかし“香りでいっぱい”とあったが、あれだけ茂ると香りどころかむしろ悪臭、公害になる。

 筆者は一般人に比べてかなり鼻がいい。耳もいい。悲しいことに眼と顔は良くない。(T_T)
 それはともかく、都会に住んでいると良い香りよりも悪臭の方が絶対的に多い。美しい音よりもノイズの方が多い。
 また日本人はどうしても香水の使い方が下手で付けすぎる人の方が多いから、満員電車どころかすれ違っただけでも筆者の場合はむせてしまうほどに過剰反応してしまう。
 よくそういう女性がイヌを散歩させているのを見かけるが、人間の数万倍匂いに敏感な彼らにしてみれば地獄の責め苦ではないのだろうか?それとももう長い間飼われていれば流石のお犬様も麻痺するのだろうか。
 そんなわけでイヌほどではないにせよ、嗅覚のムダに鋭い筆者にとっては香水などよりもセッケン、シャンプーやリンスのほのかな香りの方がよほどいい気分になれる。

 ジャスミンに限らず、ジンチョウゲ、キンモクセイ、バラにラン科植物など、花には芳香のあるものが多いが、およそジャスミンほど刺激的な強い香りを放つものは少ないのではないか。
 よく動物性の香料は、もともとは悪臭だがアルコールなどで数万倍に薄めてやると、初めて芳香になるといわれるように、ジャスミンの場合は少しなら芳香だが、大量に集まると頭痛がするほどになる。
 都市伝説みたいなので、よかれと思って百合の花で病室を埋め尽くしたら窒息したという話があるが、この場合もまさにそれに近い。たまたま通りがかった程度ならいいかもしれないが、四六時中それにさらされているとやhりかなりキツイ。
 隣家でこれほどなのに、住んでいる人はなんともないのが不思議である。それともやはり筆者が過敏なだけなのだろうか…(-_-;)

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2004.05.01

勘違いキャッチコピーで名作映画も台無し

 このゴールデンウィークで唯一?の恋愛映画『コールドマウンテン』。
 繰り返し繰り返し電波や各種媒体から発せられるこの映画のキャッチコピーがどうも腑に落ちません。
 “たった一度の口づけで、互いが運命の相手だと知った…”というのはいいとしても、なぜかこの“たった一度の口づけ”をやたら強調しているのが不思議で仕方ないのですな。
 いや、きっと筆者も観ると感動するだろうしそれなりに惚れるだろうと思うんですが、昨今の大手配給会社がする宣伝のまずさが鼻につくというか、実際に観る内容とがあまりにも的はずれなことに呆れてしまうんですね。
 筆者は主演二人の俳優がもともと好きなのでなおさらこだわってしまうのですが、「そしたら行くとこまで行った関係でも別れるのはなんでやねん!?」と突っ込んでしまう。
 そんなことを強調するなら、戦前戦中を描いた日本の映画やドラマなんて、“手も握らないで”眼と眼を交わしただけで戦地へおもむく人を一生想い続ける話がごちゃまんとあります。それこそ“愛があればどんなことでも堪えられる”というのは綺麗事だろうが何だろうが、フィクションの永遠のテーマだからこそ、今日本では韓国純愛ドラマがブレイクしているわけで。

 そもそも時代背景が南北戦争当時なら、アメリカといえどもしつけのちゃんとした家(金持ち貧乏に関係なく)ほど極端に言えば“男女七歳にして席を同じゅうせず”みたいな道徳観念があったはずだし、知らない異性と紹介なしで口を利くことすら“はしたない”とされたことは当時の常識。
 このへんは同時代が舞台の名作『赤毛のアン』でも養母ともいえるマリラや近所のおばちゃん達がそういったことにうるさかったことを見ても判ります。逆に言うとこの映画の監督はそういった“古き良き時代”をも含めての人間関係を描いて今のアメリカを見つめたかったのかも…というのは観てもいないで穿ちすぎた想像かも知れませんが。
 逆にそれほど今のハリウッド映画(または現実に)には肉体関係抜きの(プラトニックという言葉が死語なのかも)恋愛がないのか、とも言えるわけで。
(;´_`;)

 しかし、宣伝を担当した大手配給会社はこういったことを知らなかったのだろうか…
 この映画のもう一つのキャッチが“もうひとつの『風と共に去りぬ』だ”というもの。
 無茶言うにもほどがある…たしかに背景は南北戦争ですが、もしこの映画の宣伝コンセプトが正しいとして、純愛というのがそれだとするなら『風と共に去りぬ』はそういうのがテーマではないと思うし、スカーレット・オハラとレット・バトラーの間柄が純愛だとは微塵も思えないし。

 どうもこうしたスカタンな宣伝がわざとなのかどうかは判りませんが、少なくとも作品を愛して宣伝しているとは思えない、「何を言ってもいいからとりあえず客を釣れ」的な昨今の大手配給会社のやり方がムカツクのです。
(-"-;)

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